[サマリー]
・日本の学校教員の平均勤務時間は56時間であり、世界一忙しいというデータがる
・教員の業務負担をすぐに減らしていくには業務改善が最も重要かつ現実的であるといえる



日本の学校教員は、世界一忙しいともいわれています。たしかに、現場の先生方や副校長・教頭先生は本当に忙しそうで、頭の下がる思いです。

今回は、教育現場を知る人間として、日本の学校教員がどれだけ忙しいかということと、業務改善の重要性について説明します。


学校教員の業務改善の重要性

学校の先生は本当に忙しい!

経済協力開発機構(OECD)が2019年に行った調査によると、OECD加盟国48か国の中で、日本の学校の先生の勤務時間は最長であり、1週間当たり56時間という結果になりました。2位のカザフスタンの約49時間に比べ、圧倒的な数字が出ています。

週56時間というと、1日当たり10時間以上勤務していることになりますね。始業時間を8時半、休憩時間を1時間とすれば、「平均で」夜7時半まで働いているということになります。また、教員は基本的にいわゆる「みなし労働」であり、残業代は一切支給されません。その中で週56時間の勤務を行うというのは、精神的にも厳しいものがあります。


副校長・教頭はさらに忙しい!

以下のグラフは、文部科学省が平成30年に行った、「教員勤務実態調査(平成28年度)の分析結果及び確定値の公表について(概要)」の結果の抜粋です。

教員の労働時間

教諭の先生方の勤務時間もさることながら、右側のグラフである副校長・教頭先生の勤務時間が際立って長いことがわかります。

例えば、中学校の副校長・教頭先生の残業時間に注目してみると、勤務時間が服務規定である8時間労働でおさまっている方は


全体の1%程度しかいない



ことが分かります。また、勤務時間が70時間を超えている方も全体の25%ほどを占めており、本当にお忙しいことが伺えます。私が勤務していた学校も、副校長先生はいつもお忙しく、頭が下がる思いでした。

学校には業務改善が求められている

この学校の先生方の勤務時間問題は、早急に取り組むべき問題です。そして、この問題を解決する手段を考える上で、生産性の観点が重要です。

生産性の公式

生産性とは、生み出す付加価値を投入量で割ったものです。投入量とは金銭的コストなども含みますが、ここでは労働力に限って考えます。


勤務時間問題を解消するには、生産性の向上が必要です。


生産性が変わっていないのに勤務時間を制限してしまえば、制限した分付加価値が発生しなくなり、学校が機能しなくなってしまいます。学校は、生産性を向上することにより、残業時間の短縮を図っていくべきです。

では、どのようにして生産性を向上させるか、式に従って考えてみると、このようになります。


①生み出す付加価値を大きくする
②投入量を小さくする
③(1人当たり生産性は不変でも)人数を増やす
④(1人当たり生産性は不変でも)求められる付加価値を減らす



大きくはこの4つです。
③と④については、例えば「1学校当たりの教員数を増やす」「学校の過剰サービスをやめる」などです。しかしこれは公立の学校では自校のみで決めるのは非常に困難であり、私立学校であっても大変です。これらは法制なども関わってくる観点であるため、継続したはたらきかけは重要ですが今すぐ変えることは難しいと言えます。

そこで、①と②が重要になります。例えば、教員の業務改善を行うことができれば、時間投入量が減り生産性が向上することで、勤務時間を短縮することができます。つまり、


業務改善は自校の意思で取り組むことができ、先生方の残業時間削減に直結する



ということです。これをやらない手はないと考えております。
ではどのようにして業務改善を進めるのかについてですが、当ブログでもいくつか記事にしておりますので、まずはそちらを参考にして頂ければと思っております。

平準化による業務改善
ECRSの原則による業務改善
業務調査表の活用で業務改善

終わりに

先生方は保護者や地域の方との折衝をこなしながら、日々生徒のためを思って勤務されています。その支援として、業務改善という切り口から学校改善を進めていってほしいと切に願っております。また、業務改善を進めていく上では専門家の協力も重要となります。お悩みの際は、お気軽にご相談ください。

学校の業務改善にお悩みの校長や管理職の方、こちらのホームページからのご相談お待ちしております。
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[まとめ]
・日本の学校教員の平均勤務時間は56時間であり、世界一忙しいというデータがる
・教員の業務負担をすぐに減らしていくには業務改善が最も重要かつ現実的であるといえる