[サマリー]
・グルーピング法とは、大量に出たアイディア・意見を一定のカテゴリーごとにグループとしてまとめる手法をいう
・KJ法はグルーピングを更に発展させた形式の思考法だが、時間をかけすぎずある程度アレンジして活用することもコツだといえる



以前当ブログでは、学校や塾における企画力アップのツールとして「6W3H法」を紹介しました。新商品や新サービスを考える際のフレームワークとして活用できるというものでしたね。

今回は、同じく学校や塾において企画ツールとして使える「グルーピング法(KJ法)」について説明します。

グルーピング法による企画力アップ

グルーピング法(KJ法)とは

グルーピング法とは、大量に出たアイディア・意見を一定のカテゴリーごとにグループとしてまとめる手法をいいます。分掌会議など複数人で会議を進めていく際に便利なツールです。

ここで(KJ法)とありますが、KJ法とはグルーピングやグループごとの位置関係を考えることによって情報を整理していく手法です。発案者の川喜田二郎氏の頭文字をとって「KJ」法という名前になっています。


KJ法の中にグルーピングも含まれるという構造になっていますが、個人的にはKJ法はあまりきっちりやらなくても良いと思っています。そのために今回は、タイトルも「グルーピング法」をメインにして書いています。


まずはKJ法のやり方についてカンタンに説明します。カンタンに説明するため、一部KJ法を簡略化したり順序を入れ替えたりしていますがご了承ください。

KJ法のやり方

ステップ①:付箋にアイディアを書いていく


まずはある課題・議題について1つの付箋につき1つのアイディアを書き込んでいきます。ここで最も重要なのは数を出すことです。つまり、ブレインストーミングの考え方になりますね。

書き込んだ付箋の山を、壁やホワイトボードなどに貼ります。この段階では貼る位置などは全く気にする必要はありません。

KJ法イメージ図


もちろん、実際は白紙ではなくアイディアが書き込まれた状態になっています。


ステップ②:グルーピングする

では、グルーピングしましょう。グルーピングは非常にシンプルで、大量に貼られた付箋のうち、似ているものについて重ねてしまうのです。
グルーピングしたのが下図の状態です。

KJ法のやり方


実際には色は変わりませんが(当然ですね笑)、ここでは見やすいように似ているアイディアのグループごとに色を変えて表現しています。
グルーピングされない1つずつの付箋も残しておいてください。



ステップ③:位置関係を決める

グループごとに関連性が高いものを近い距離に配置しなおします。

KJ法のやり方

上の図の例で行けば、黄色の付箋のグループとオレンジ色の付箋は関連性が高いということになりますね。この段階でも、1つだけの付箋はそのままで問題ありません。

ステップ④:大グループでくくる

KJ法のやり方

このような形です。実際はこの大グループにそのタイトルを書き込んでしまうとよいです。例えば「塾における新サービス」をテーマにアイディアを出しているとしたら、大グループは「学習講義サービス」「webサービス」「体験サービス」などになることもあるでしょう。それを書き込んでしまい、会議しているメンバー全員に見える化することが大切です。


実際のKJ法ではこの後ステップ⑤として図解化などの項目が入ってきますが、企画会議ではそこまでのステップを踏む必要はないと個人的に考えています。図式化とはグループごとのつながりを矢印や階層などで表現するものですが、今までのステップに比べると時間がかかってしまいます。

限られた時間の中で効率的に企画立案するということを重視すれば、ここで紹介したのやり方までで十分です。

というより、もっと言えばグルーピングの考え方さえ分かっていれば問題ありません。複数の意見が出たときにまとめるツールとしてグルーピングがあるということを知っているだけで、会議のスピードや効率性は向上します。

特に、ステップ④で考えたように小グループだけでなく大グループの視点も合わせて考えることがグルーピングのコツです。こうすると、1つだけで孤立してしまっていた意見もしっかりとグルーピングできることが多いです。



私もビジネスの場でこういったグルーピング手法を使って意見を整理することは多いです。こういった時には、時間をかけすぎないことを意識しています。あくまで重要なのはグルーピングした後それをどう解釈するかですので、KJ法などの形式にとらわれすぎず、使いやすい部分をアレンジしてグルーピングを活用して頂ければと思います。
特に先生方は分掌会議など授業の関係で絶対に長引かせることができないと思うので、とにかく効率を意識してアイディア会議を進めることが大切です。



終わりに

以上、学校や塾における企画力アップのツールとして、グルーピングとKJ法について説明しました。
次回も企画力アップのツールとして、オズボーンのチェックリストを紹介します。

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[まとめ]
・グルーピング法とは、大量に出たアイディア・意見を一定のカテゴリーごとにグループとしてまとめる手法をいう
・KJ法はグルーピングを更に発展させた形式の思考法だが、時間をかけすぎずある程度アレンジして活用することもコツだといえる