[サマリー]
・ブレインストーミングとは、企画会議などプロジェクトメンバーでアイディアを出し合っていく手法・ツールである
・学校においては、職員会議や分掌会議、授業や生徒指導に活用の余地があるといえる
一般企業に限らず、学校や塾においても「企画力」が試される場面というのは多いと思います。例えば、「新しい学校行事を考える必要がある」「新しい生徒向けの学習サービスを構築する必要がある」など、様々な場面で価格が必要となります。
今回は、企画発想の手法である「ブレインストーミング」を紹介します。
ブレインストーミングによる企画力アップ
ブレインストーミングとは
ブレインストーミングとは、企画会議などプロジェクトメンバーでアイディアを出し合っていく手法・ツールです。この際、アイディアの質を気にしないという点が特徴になります。
例えば、生活指導部の分掌会議を想定してみます。体育祭などのイベントについて、「この部分をもっと変えたいと思うが、どうすべきだろうか」という問いかけを主任がしても、積極的に意見が出てくるということは稀でしょう。
これは、「質の悪い意見を出してしまって他の先生から見くびられるかもしれない」というような人間の心理が反映されています。会議の人数が増えれば増えるほど、この心理は大きくなります。
このような、ゼロから意見を出していくアイディア会議において、ブレインストーミングは有効です。
では、ブレインストーミングはどのようにしてやるか説明します。
ブレインストーミングのやり方
ブレインストーミング4つのルール
ブレインストーミングのやり方は非常にシンプルで、「4つのルール」に従って意見を出していくだけです。その4つのルールがこれです。
①自由奔放にアイディア出しをする(意見を出す)
②批判は厳禁である
③質より量が重要である
④乗っかりは歓迎である(他人の意見に自分の意見を追加してよい)
この4つです。②~④を前提としてルールを敷くことで、安心して①のように意見を出していくことができるということです。先ほどの例のように、質の悪いアイディアを出してしまったから評価が下がるということはありません。「質より量」が重要であり、何より意見を出すことがブレインストーミングのルールだからです。逆に、意見をしないことがブレインストーミングではルール違反です。
ここまで読んだ方はお分かりかと思いますが、このブレインストーミングは発散の手段です。意見を収束させる手段ではありません。
そして企画やアイディア会議では、「発散→収束」の流れを踏むことが重要なのです。
ブレインストーミングの会議での活用
まず、ブレインストーミングなどによって意見を発散した状態はこんな感じです。
大きい円が質が高いアイディア、小さい円が質が高くないアイディアだと考えてください。このように、質が高いアイディアもある中、そうでない小さい円も多数あります。
この状態を作り出すのがブレインストーミングの狙いです。なぜなら、ブレインストーミングはあくまでも「発散」の手段であり、ここから出た意見を「収束」させればいいからです。
収束させたものが次の図です。
質の高いアイディアに収束させました。この例で行けば、B案とJ案で議論を進めていくような形になるでしょう。
質の高くない意見は収束の段階で除外されるため、発散段階ではいくら出してもかまわないというのがブレインストーミングの考え方です。
そしてその発散段階で1つでも質の高い意見・アイディアが出ればよいのです。読んでみれば「当然だよ」と思う方が多いかと思いますが、これを普段の会議で実行するのは意外と難しいのです(特に発散の部分です)。
例えば体育祭で新たにやりたい種目を生徒に考えさせるとしましょう。ここでブレインストーミングの4つのルールをしっかりと説明した上で考えさせます。
するとほとんどは、最近の流行やスマホゲームが絡むような生徒らしい意見が出てきます。そしてその中で、「昔本校で伝統だったらしい応援合戦をやってみたい」など、目を引く意見が出てくるのです。あとは収束段階で、絞っていくだけです。
そしてこのブレインストーミングは授業でも応用できます。
授業中に生徒に「これなんでだと思う?」とか「これ分かる人」という投げかけをした場合、特に高校生相手の授業では教室が静まり返る経験をしたことがある方も多いと思います。これは先ほど説明した、他人から悪い評価をされたくない、恥ずかしい、という心理によるものです。
こういった際にも、発問前にブレインストーミングの4つのルールを説明してからワークなどに入り発問することによって、活動的な授業を目指すことができます。
以上、ブレインストーミングという企画に関する手法・ツールについて説明しました。
職員会議や分掌会議、授業や生徒指導にぜひ活用して頂ければと思います。
[まとめ]
・ブレインストーミングとは、企画会議などプロジェクトメンバーでアイディアを出し合っていく手法・ツールである
・学校においては、職員会議や分掌会議、授業や生徒指導に活用の余地があるといえる
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