[サマリー]
・収容定員充足率とは、収容定員に対しどれくらいの在籍者がいるかを表す指標である
・在籍者数÷収容定員 で計算することができる

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学校の財政状態を示す指標の1つに、「収容定員充足率」というものがあります。学校分析の指標には名前から意味が判断しにくいものも多いですが、この収容定員充足率も分かるようで分からないような、意味が判断し辛い指標です。

今回はこの収容定員充足率について、意味や計算式について説明していきたいと思います。

収容定員充足率を理解する

収容定員充足率とは

収容定員充足率とは、収容定員に対しどれくらいの在籍者がいるかを表す指標です。

ここで、収容定員とは学校が適正に管理することができる学生の数のことを指します。学校の設置基準では学生の数によって教室数や教員数の下限が決められているため、学校の環境によって収容定員が決定されると思って下さい。(つまり、収容定員というよりは収容可能定員と思っていただいた方が覚えやすいかと思います)

在籍者とは文字通り、学校に在籍する者のことです。


では、実際に計算式で確認してみましょう。

収容定員充足率の計算式

収容定員充足率は以下の式で計算することができます。

収容定員充足率の計算式


収容定員充足率=在籍者数÷収容定員


この計算で求めることができます。たとえば、収容定員1,000人、在籍者数800人なら、収容定員充足率は80%になります。


では、収容定員充足率はどのくらいの値が目安となるのでしょうか。


収容定員充足率の目安

「収容定員充足率は100%を下回ると相当まずいのではないか…」と思う方もいらっしゃると思いますが、実際には100%を下回っている学校も数多くあります。むしろ、収容定員充足率が10%台や20%台の大学もあります。

これは極端な例でしたが、いわゆるMARCHや日東駒専などブランド力が比較的高い大学でも、学科によっては100%を下回っているケースが非常によくあります。あくまでも収容定員充足率は結果であり、入試において定員割れが起きているかとは全く別の話なのです。

では実際に、大学を例として収容定員充足率を確認してみましょう。

収容定員充足率の確認

以下は、神奈川大学の2019年5月1日時点での収容定員に関するデータです。神奈川大学のホームページ上で公開されています。

収容定員充足率のデータ


例えば、法学部法律学科に注目してみます。法律学科の入学定員は400人、収容定員が1,600人と書いてあります。そして、一番右側に収容定員充足率が1.063となっていることがわかります(106.3%ということです)。

では、このデータから何が分かるのでしょうか。


分かるのは、法律学科の在籍者数です


収容定員充足率の式を逆算して、在籍者数を求めることができます。ここでもう一度、収容定員充足率の計算式を確認すると、

収容定員充足率=在籍者数÷収容定員

でした。今回のデータの数値を入れてみると、

1.063=在籍者数÷1,600

という式になります。つまり、在籍者数は約1,700人ということが分かるのです。

本来は在籍者数と収容定員数から収容定員充足率を求めるという流れを想定していますが、計算式を知っておけばこのように(少なくともこのデータでは)開示されていない情報も分析することができるのです。


ちなみに、神奈川大学の収容定員充足率のデータをもう一度確認して頂くと、収容定員充足率が1.0を切っている(=100%を切っている)学科もあることが分かります。このように、知名度のある大学でも学科によって収容定員充足率が100%ことは往々にしてあるといえます。


最後に、「入学定員のデータは使わないのか!」と思った方もいらっしゃるかもしれません。初めに意味深に人数を確認したのに、収容定員充足率の算出では確かに使いません。しかし、「入学定員充足率」という別の指標を算出する上では重要な要素となります。この入学定員充足率について知りたいという方は、合わせてこちらの記事をご確認いただければと思います。

以上、収容定員充足率について意味や計算式を、実際のデータを見ながら確認しました。学校の財政状態や経営成績の分析において、学校分析指標の意味を知ることは非常に重要です。ぜひ、指標の意味や使い方に馴染んで頂ければと思います。

学校経営・財務にお悩みの校長や管理職の方、こちらのページからのご相談お待ちしております。

事務所代表プロフィール

名前:木村 成(きむら じょう)

保有資格:
・中小企業診断士(経営コンサルタントの国家資格者)
・行政書士(行政手続、法律書類作成の国家資格者)
・日商簿記1級
・認定経営コンサルタント
・ファイナンシャルプランニング技能士2級
・中学、高等学校一種教員免許(元高校教員)

業務内容:
首都圏を中心に、学校や教育関連企業等の中小企業支援を業務として行っている。経営コンサルタントとしては、教育現場の業務改善や販路開拓のコンサルティングなどを中心に活動。行政書士としては、会社設立の代理や営業許認可取得の代理を中心に活動している。中小企業診断士・行政書士の2つの資格を活用して、経営面と法務面の2つの視点から、組織・事業の業務改善と拡大支援に励む。

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・行政書士(行政手続、法律書類作成の国家資格者)
・日商簿記1級
・認定経営コンサルタント
・ファイナンシャルプランニング技能士2級
・中学、高等学校一種教員免許(元高校教員)

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[まとめ]
・収容定員充足率とは、収容定員に対しどれくらいの在籍者がいるかを表す指標である
・在籍者数÷収容定員 で計算することができる