「学校経営」とは、学校を持続的に成長・展開していくための全活動のことを指します。その中でも特に重要となるのは、募集対策をはじめとしたマーケティング戦略の部分でしょう。これは、学校の内部マネジメントであるいわゆる「学校運営」にはない考え方であり、多くの学校に不足しているものでもあります。

そこで当記事では、学校経営に関するセミナーや研修を受講するメリットについて解説していきたいと思います。

学校経営の重要性

皆さんご承知おきの通り、ひと昔前は「学校経営」という言葉が使われることはほとんどなく、あるとすれば「学校運営」として学校の内部マネジメント(教員マネジメント)を論じるときに使われている程度でした。それが近年、なぜ学校経営が重要となっているかと言えば、「志願者数の変化」「競争の熾烈化」などによるものが大きいでしょう。そして当然ながら、その背景にあるのは、少子高齢化です。

以下のグラフは、直近20年間の校種別人数推移・校数推移です。

学齢期人口と学校数の減少

どちらも、右肩下がりになっていることが窺えます。右肩下がりになっているということは、「児童生徒数の減少により、学校数が減少している」ということを示しています。これは、公立校の統廃合だけでなく、人数が集まらない私立学校の廃校などももちろん含んでおります。

また、このグラフから読み取れることがもう一つあります。
高等学校(紫色の線)を見てみて下さい。生徒数は減っているのに、学校数はほとんど減っておらず、20年間横ばいになっています。
これは裏を返すと、「1校あたりの生徒数が減少している」つまり、「競争が激しななっている」ということを表しているといえます。生徒数が減っても、同様に学校が減れば残った学校としては今までとなんら変わりません。最も競争が熾烈化するパターンは、顧客が減ったのに商店の数は変わらないケース、つまり日本の高等学校の現状のケースなのです。

他にも要因は多くありますが、このような少子高齢化による学校間競争の激化・児童生徒の取り合いが必要となるような環境変化を通じて、学校経営が重要視されているのです。

学校経営セミナーや研修を受講するメリット

ここまで、近年における学校経営の重要度について解説しました。では、実際に学校経営にテコ入れを使用と考えた場合、方法は大きく3つあります。
「自力で業務改善を行う」「セミナーを受け知識を身に付ける」「コンサルティングを受け、実行支援をしてもらう」この3つです。

1つ目の自力で行うというのは、なかなか上手くいかないものです。そもそも、自力で上手くいくなら現状の学校経営で問題は生じていないはずです。
3つ目のコンサルティングも手法の1つですが、いきなりコンサルティングを受けるのは時間的にも金銭的にも敷居が高いですよね。

そこでオススメするのが、「学校経営セミナー」の受講です。

メリット①:志願者数の増加

学校経営セミナーの受講による直接的な効果は、学校の志願者数の増加です。
学校経営セミナーでは、
・他校との差別化戦略立案
・競争優位戦略立案
・重点ターゲット校の設定方法(自校が高校の場合、重点的に募集対策を行う先である中学校等の設定方法)
など、他校との競争に打ち勝ち、志願者数の増加を見込むための具体的な戦略立案・実行方法の解説を受けることができます。重点ターゲット校の設定方法の一例として、以下の図をご覧ください。

商圏分析


上の図は、とある高等学校を志望する中学校の規模とシェアの分布図および人口静態図です。このように、経営概念だけでなく具体的な戦略の実行方法まで説明を受けることができるため、明日からすぐに学校経営をテコ入れすることができるといえます。

メリット②:組織の活性化

これは、学校に限らず、経営戦略の実行を組織全体で行っている企業すべてに共通するメリットです。経営戦略を組織一体となって推進する組織は、社員1人1人が自律的・能動的に活動するようになる傾向があると言われています。

特に学校の場合、管理職の方は経営に関する知識等に明るい方ばかりではありません。このような経営戦略などに関する新しい知見を得ることによって、新たな視点で学校を俯瞰することができるようになります。また、主幹教諭などの中間管理職や主任教諭、教諭の方においては経営に関する知識は基本的にありませんから、大きな学びとなります。このような学びが、組織の活性化につながるケースは非常に多いと言えます。

この組織の活性化は学校経営推進の副産物ともいえますが、ある意味では志願者数増加など直接的なメリット以上に大きな効果が期待できるといえます。

学校経営セミナー・研修は経営コンサルタントにお任せ下さい

以上、学校経営セミナーや研修を受講するメリットについて説明しました。少子高齢化を迎える中、株式会社と同様に学校においても「経営」についての意識は重要となってきています。

当方は元教員でありながら、経営コンサルタントの国家資格である中小企業診断士を保有し、マーケティング戦略立案や業務効率化・生産性向上を強みとして活動しております。学校経営については生徒募集対策を中心としたセミナーや研修、コンサルティングなどです。

学校経営など学校に関するお悩み、研修・セミナーの御要望などがありましたらぜひ、我々専門家に御相談頂ければと思います。
詳細は、以下のページをご確認ください。

事務所代表プロフィール

氏名:木村 成(きむら じょう)

保有資格:
・中小企業診断士(経営コンサルタントの国家資格者)
・税理士 ・行政書士(行政手続、法律書類作成の国家資格者)
・日商簿記1級
・認定経営コンサルタント
・1級ファイナンシャルプランニング技能士
・中学、高等学校一種教員免許(元高校教員)

業務内容:
首都圏を中心に、中小企業・小規模事業者の支援を業務として行っている。経営コンサルタントとしては、募集対策のコンサルティングや教育現場の業務改善などを中心に活動。行政書士としては、会社設立の代理や営業許認可取得の代理を中心に活動している。中小企業診断士・行政書士の2つの資格を活用して、経営面と法務面の2つの視点から、組織・事業の業務改善と拡大支援に励む。