
キャバ嬢やホステス、風俗のキャストなど夜職の仕事は高収入で税金も多額となるため、会社設立・法人化を検討している方も多いと思います。しかし、法人化すると個人事業主のときと比べて一部の手続が煩雑になったりするデメリットもあるため、「法人化するとどれくらい節税効果があるのか」「法人化にどれくらい費用がかかるのか」といった疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。
そこで当記事では、夜職の会社設立・法人化によってどのような節税効果があるのか、どれくら費用がかかるのかについて税理士が解説していきます。
なお当事務所は、東京銀座に事務所を構え税理士業務を行っています。銀座という土地柄、クラブやキャバクラ、風俗で働いている方など夜職の方の依頼を日々受けていますので、確定申告や税務顧問などお気軽にご相談、ご依頼頂ければと思います。
(当事務所へのアクセスについてはこちら、事務所代表税理士についてはこちらをご覧ください。)
関連記事として、夜職を始めた場合の届出や確定申告については下記リンク記事をご確認ください。
夜職の法人化の節税効果
(1)法人税と所得税の税率差による節税
夜職の会社設立・法人化による節税効果の1つ目は、「法人税と所得税の税率の差による節税」です。これは、法人税と所得税の税率の仕組みの違いによって、節税効果が生じるというものです。
まず、法人税の税率は原則として15%です。利益(所得)が一定以上になると税率は23.2%になりますが、後述の通り役員報酬額の設定によって利益はある程度調整可能ですので、基本的に15%となります。これに対して、所得税の税率は「超過累進税率」といって、利益(所得)が増えるほど税率も高くなる仕組みとなっており、最低5%、最高45%となります。
つまり、夜職の仕事で稼ぎが一定以上ある場合、所得税よりも法人税の方が税率が小さくなり、その差は最大で30%(45%-15%)となります。この税率の差によって節税効果が発生するのです。
(2)所得税額控除による節税
夜職の方が法人を設立すると、売上は法人が受け取り、夜職の方は法人から役員報酬を受け取るという流れとなります。この役員報酬の受け取りについては、「給与所得控除」という節税メリットが発生します。
この給与所得控除とは、受け取った役員報酬の額面から、所得控除という方で最低でも65万円、最大で195万円を差し引くことができるというものです。これを法人化する前、つまり個人事業主だった場合と比較すると、個人事業主については白色申告の場合はこのような控除は一切なく、青色申告だったとしても控除額(青色申告特別控除)は10万円~65万円ですので、この給与所得控除の金額がいかに大きいかお分かりいただけるかと思います。また、青色申告特別控除は当然ながら青色申告によって複雑な会計処理等をした場合にのみ受け取ることができますが、この給与所得控除は何の手間もなく当然に受けることができるのです。
したがって、法人化して役員報酬を受けるだけでこの給与所得控除を受け取ることができるため、法人化の大きなメリットの1つだと言えます。
(3)所得の分散による節税
先ほどの給与所得控除の説明でも出てきましたが、夜職の方が法人化すると、売上を会社として受け取り、その中から夜職の方個人に対して役員報酬を支給する運びとなります。この役員報酬は原則として年に1回決定してその金額を1年間毎月支給し続けるのですが、夜職の方が会社を設立した場合は基本的に株主・代表取締役ともに1人ですので、役員報酬の金額を自由に決定することができます。したがって、「会社の利益」と「個人の所得」をある程度自由に振り分けることができるため、所得の分散を図ることができ、節税に繋がります。
これが例えば、毎年の売上が全く読めないような会社(売上の波が大きい会社)ですと、「会社に利益をいくらくらい残そう」と考えたとしても、肝心の売上がいくら位になるか分からないため、役員報酬の設定も非常に難しくなります。しかし夜職の場合、基本的には毎年の売上の波が少ない(稼働を自分で決めることで自分で売上をコントロールできる)ため、「今年の売上はいくらくらいになるから、役員報酬をこれくらいに設定して、会社にこれだけ利益を残そう」という計画が立てやすいのです。したがって、他の業種と比べて会社・個人の稼ぎの調整がしやすく、所得の分散も高い精度で図ることができるといえます。
(4)消費税の免税による節税
現在の法律では、原則として売上が1000万円を超えた場合、2年後に消費税の申告と納税が必要になります。夜職の方は高収入のため売上が1000万円を超えるケースも少なくありません。このように、2年前の売上が1000万円を超えているため現在消費税を納税しているような方の場合、法人化することで消費税の申告・納税を2年間回避することが可能です。
なぜなら、「この2年前の売上が1000万円を超えた場合に消費税の申告・納税が必要になる」というルールは、法人と個人で分けて判定されるからです。例えば、令和7年の売上が1000万円を超えた方を考えます。この方は上記のルールにより令和9年に消費税の申告・納税を行う必要がありますが、もし例えば令和8年中に会社を設立して夜職の仕事を会社に移行した場合、個人事業主としての売上は0になる(売上ではなく会社から役員報酬を受け取る形になる)こととなります。したがって、令和9年は個人として消費税を納めなければならないものの、売上が0なので消費税を納めなくてよいということになるのです。そして設立した会社については、設立1期目と2期目は2年前が存在しないので消費税を支払う必要は無く、3期目から消費税の申告・納税を始める形となります。つまり、実質的に令和9年と令和10年は消費税を支払う必要がなくなるため、会社設立によって消費税の支払を2年間回避することができるのです。
もちろん、インボイス登録をしている場合など例外はありますので、会社設立の際には消費税の観点について繊細な対応が必要となります。
夜職の法人化の費用
ここまで、夜職の会社設立・法人化による節税効果について解説しました。節税メリットが大きい事はお分かり頂けたかと思いますが、節税メリットより発生する費用の方が大きくては意味がありません。そこで次に、夜職の法人化でどれくらいの費用が必要になるかについて説明していきます。
(1)株式会社と合同会社の違い
まず、会社設立にかかる費用は会社の形態によって違いがあります。一般的に、夜職の方が設立する会社には「株式会社」と「合同会社」の2種類があります。合同会社はあまり聞きなれない単語かと思いますが、株式会社と合同会社で税務上の有利不利は基本的にありません。違いがあるのは大きく2点で、「設立費用」と「信用力」です。
まず、詳しくはこの後説明しますが、株式会社は合同会社より設立費用が高くつきます。一方、「合同会社は聞きなれない」と先ほど言った通り、合同会社よりも株式会社の方が一般的に信用力が高いと言われています。現在夜職の仕事1本であり、今後別の仕事を会社として行う予定が一切ないという方でしたら合同会社でも特に違いはないと思いますが、他の仕事を会社として行っていく予定の方ですと、合同会社よりも株式会社の方が取引先からの信用が高まる可能性があります。なお条件によって異なりますが、設立費用の差は13万円前後ですので、この金額の差額と信用力を天秤にかけて、どちらの種類の会社を設立するか検討することとなります。
(2)株式会社の場合にかかる費用
株式会社の場合、設立にかかる費用は19万円前後です。内訳は以下の通りです(最も一般的な資本金100万円の場合を想定しています)。
・公証役場における認証手数料:4万円
・登記にかかる登録免許税:15万円
他にも認証手続の際の定款謄本交付手数料などもかかりますが少額のため、基本的に上記の金額が設立費用となります。しかし一点注意が必要なのは、定款の認証という手続を電子ではなく紙で行う場合、収入印紙代が4万円かかるため、設立費用の総額は23万円前後となってしまいます。紙ではなく電子で手続を行うなんて誰でもできると思うかもしれませんが、この電子の手続には電子署名が必要であり、一般の方ですと電子署名を行うことができる環境が無いことも多いため、資格者に依頼せず自分で設立する場合にはこの4万円が追加で発生する可能性が高いといえます。
(3)合同会社の場合にかかる費用
合同会社の場合、設立にかかる費用は6万円程度です。内訳は以下の通りです(最も一般的な資本金100万円の場合を想定しています)。
・登記にかかる登録免許税:6万円
内訳と言った割に項目が1つしかありませんね。先ほどの株式会社のときにあった定款認証手数料がなくなっていますが、合同会社はそもそも定款認証という手続が不要なため、この手数料は発生しないのです。
以上をまとめると、会社設立にかかる費用は「株式会社の場合19万円程度」「合同会社の場合6万円程度」ですので、差額は13万円となります。ご自身にあった会社の種類を選んで頂ければと思います。
しかしどちらの会社であっても、節税効果の方が設立費用より大きくなるケースがほとんどだといえます。個人事業主としての利益が比較的小さい(700万円以下程度)ですと、先ほど説明した節税メリットも薄れてしまいますが、例えば売上1000万円強の方なら消費税の2年間の免税だけでも合計100万円分程度は節税になりますので、設立費用より遥かに大きいメリットが受けられることになります。
まとめ
以上、夜職の法人設立・法人化によってどんな節税効果があるのか、どれくらい設立に費用がかかるのかについて解説しました。特に高収入・高所得の夜職の方は節税効果が大きいため、ぜひ法人化を検討頂ければと思いますが、自分で法人設立手続を行った上で、日々の帳簿付けや税務処理、毎年の法人税や消費税の申告等を行うのは非常に難しく、時間がかかるかと思います。
「法人を設立したいが、何をすればいいのか分からない」
「自分の場合は法人化した方がいいのか個人事業主のままの方がいいのか相談したい」
「法人税や消費税の申告、税務手続を税理士に頼みたい」
「今まで確定申告をしていなかったが大丈夫か」
など、当てはまるという方はぜひ税理士にご依頼ください。当事務所は東京銀座で税理士業を行っており、日ごろから夜職関係の依頼を受けていますので、安心してご相談いただければと思います。
以下、当事務所にご依頼頂く際の流れや料金などについて記載します。
ご依頼の流れ
(1)お問い合わせ
まず、下記お問い合わせフォームからご連絡をお願いします。ご連絡の際は、法人設立や法人税務顧問などご依頼の内容をご記載下さい。また、職業やおおまかな年間売上高など記載頂けるとその後のやりとりがスムーズです。「今まで確定申告をしてこなかった」「法人化の手続がよく分からない」など不安に感じている内容なども合わせてご記載頂ければと思います。
上記のお問い合わせフォームからご連絡をお願いします。
(2)初回面談
上記(1)のお問い合わせ後、メールなどで日時を調整した上で面談を行います。面談は当事務所に来所いただく形式が最も多いですが、依頼者の方が遠方の場合など、web会議方式での面談や電話面談なども行っています。
この初回面談にて、契約形式や金額についての詳細を決定します。
(3)正式なご依頼・契約締結
上記(2)の面談の内容を踏まえてご検討いただき、正式なご依頼・契約締結という流れとなります。法人設立や税務顧問など、法人・税務関係のご依頼は長いお付き合いになることも多いので、どうぞよろしくお願いいたします。
当事務所に法人化・税務顧問を依頼するメリット
ホステスやキャバ嬢、風俗で働いている方など夜職の方が当事務所に法人化・税務顧問を依頼する場合、当事務所の特徴・メリットとして以下が挙げられます。
(1)夜職の税務に強い
税理士事務所というと、依頼者は基本的に小売業やサービス業・卸売業などが中心で、夜職の方からの依頼はほとんどありません。全く受けていないという事務所も多く存在します。
一方、当事務所は東京都銀座に事務所を構えており、ホステスやキャバ嬢、風俗で働いている方など夜職のキャストや経営者からの依頼を日頃から受けております。したがって、夜職に特有の会計処理や税務処理に精通しており、依頼者の方からの相談にもスムーズに対応することが可能です。
(2)税理士が直接対応
「税理士事務所」と聞くと在籍している職員全員が税理士であるようなイメージがわきますが、実際のところ税理士はごく僅かであり、税理士資格を持たないスタッフが多く在籍しているというケースがほとんどです。このような体制のため、一般的な税理士事務所は「担当制」であり、依頼者の方の相談対応や会計処理などは税理士資格を持たないスタッフが全て担当することとなります。
一方、当事務所は「相談対応、会計処理、税務申告」などの業務を全て税理士が一貫して行っております。したがって、税理士資格を持たないスタッフが依頼者の方の相談に乗ったり、担当者が交代したりするようなことも一切ありません。
(3)依頼者の方の手間は最小限・シンプルな料金形態
税理士事務所の料金設定でよくあるのが「積み上げ式」です。例えば、「基本料金●●万円」「記帳代行料金●●万円」「申請手続費用●●万円」「データ保守料金●●万円」といったように、オプションごとに料金が設定されており、このオプションを依頼者の方が選択していくことで最終的な料金が決定する仕組みです。しかし実際のところ、依頼者の方としてはどのオプションをつければよいのか分からないと思いますし、後から想定外のオプションを足さなければならなくなってしまい、想定より料金が高くなってしまうようなケースも多々あります。
一方、当事務所の料金形態は非常にシンプルで、「会社設立手続の料金」と「税務顧問の料金」の2つだけです。また、この中に会計処理費用も含まれていますので、依頼者の方はご自身で会計ソフトを購入したり帳簿付けをする必要は一切ありません。
大きくこの3点が、当事務所に法人設立・税務顧問を依頼する場合の特徴・メリットだと自負しております。
当事務所にご依頼いただいた場合の料金
(1)会社設立手続の料金
会社設立に際して必要となる定款の作成・公証役場における定款の認証や、設立後の税務署への届出書・申請書の提出など、会社設立関係手続に関するご依頼については、税抜10万円をいただいています。
なお、この費用以外に収入印紙や登録免許税といった国に対して支払う費用が実費で生じることとなります。依頼者の方が設立を検討している法人の種類や資本金などによってこの実費部分は変動しますので、詳細はお問合せ下さい。
(2)法人の税務顧問の料金
顧問契約とは、「税務相談・会計記帳・決算・申告」がセットになった形式のことをいいます。流れとしては、定期的に売上資料やレシート、領収書などを当事務所に送付頂き、それを元に当事務所で随時会計処理を行っていき、年末になったら決算・申告を行うという形です。また、メール、電話、対面などで随時税務相談をして頂くことが可能です。
顧問契約の場合、料金は毎月税抜2.5万円~、決算申告料12.5万円~ となります。
上記の通り会計処理から税務申告、申請・届出など一連の手続を税理士側が行いますので、依頼者の方の手間は最小限です。
夜職の法人化・税務顧問は当事務所にご相談ください

以上、夜職の法人設立・法人化によってどのような節税効果があるか、どれくら費用がかかるかについて解説いたしました。
上記の通り、当方は税務の専門家たる税理士として、東京銀座にてクラブやラウンジ、風俗などで働く方からのご依頼を日頃から受け、業務を行っております。また、依頼者の方とのコミュニケーションを重視して業務を遂行しています。
一般的に、税理士への依頼となると長い付き合いとなることも多く、初めてのご相談やご依頼には不安も大きいと思いますが、どうぞ安心してご相談・ご依頼頂ければと思っています。
法人設立や税務顧問など、夜職の税務に関するご依頼はぜひ当事務所にお任せ下さい。
業務のご依頼やご相談は、下記お問い合わせフォームからお待ちしております。
-1024x384.png)
お問合せをお待ちしています。
事務所代表プロフィール
(プロフィール詳細はこちらのホームページをご覧ください。)
氏名:木村 成(きむら じょう)
保有資格:
・税理士
・行政書士(行政手続、法律書類作成の国家資格者)
・中小企業診断士(経営コンサルタントの国家資格者)
・1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)
・気象予報士
業務内容:
東京都銀座にて、中小企業・小規模事業者の方の支援を業務として行っております。税理士としては法人や個人の申告代理、相続関連業務など、行政書士としては告訴状作成、会社設立に係る定款作成認証など、中小企業診断士としては経営コンサルティングを中心に活動しております。税理士・行政書士・中小企業診断士の3つの資格を活用して、税務面・法務面・経営面の3つの視点から依頼者の方の支援を行っております。
真剣、丁寧な対応をモットーに活動しております。皆様のご相談、ご依頼をお待ちしております。
-1024x386.png)





