会社経営をされている方や個人事業主の方の中には、専門家との顧問契約を検討しているというケースも多いかと思います。顧問契約として代表的なものは、弁護士との契約や税理士との契約ですが、最近注目されてきているものに、経営コンサルタントとの顧問契約があります。経営者の方で、このような経営コンサルタントとの顧問契約を検討されている方もいらっしゃると思います。

今回は、経営コンサルタントの顧問契約について、顧問料金の相場を解説したいと思います。

経営コンサルタントとの顧問契約

顧問契約とは、「この仕事に対していくら」といような契約ではなく、「月にいくら」というような形で一定額の契約料金を生じさせる契約をいいます。契約期間は、3か月毎の更新であったり、半年であったりと様々です。

経営コンサルタントの顧問業務としては、経営相談が一般的です。しかし、経営コンサルタントといってもレベルは様々であり、どのようなコンサルタントと契約を結ぶべきか迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこでまず、経営コンサルタントについて説明していきたいと思います。

経営コンサルタントとは?

経営コンサルタントとは、企業や事業の経営上の問題に対し改善策を立案・推進していく者のことを指します。経営者の方の参謀的ポジションとして、事業成長に尽力する存在と言えます。

問題は、経営コンサルタントは誰でも名乗ることができるため、レベルがまちまちであるということです。極論、この記事を読まれている方も、今この瞬間から経営コンサルタントを名乗ることが出来てしまうのです。その対策として、経営コンサルタントの能力を担保する意味合いからも、経営コンサルタントには国家資格が存在しています。それが、中小企業診断士です。

中小企業診断士とは?

中小企業診断士とは、経営コンサルタントに関する資格の中で唯一の国家資格です。

経営コンサルタントに関係する資格は数多くあるものの、そのほとんどは民間団体が認定するものです。国家資格はこの中小企業診断士だけであるため、経営コンサルタントに関する資格の中では最も高い信用力を持っているといえます。

ここで、中小企業診断士の定義についてですが、経済産業省中小企業庁のホームページではこのように説明されています。

「中小企業診断士とは、中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家です」
(引用:中小企業庁HPより)

つまり、中小企業診断士は国のお墨付きをもらった企業診断・助言の専門家という事になります。国家資格という事もあり、当然中小企業診断士の資格は法定されています(中小企業支援法等)。

このような背景から、中小企業診断士の資格保有者は無資格者に比べ、高い業務品質を望むことができるといえるのです。
(中小企業診断士についてはこちらのホームページでも詳しく説明していますので、ご覧頂ければと思います。→中小企業診断士とは


それでは、経営コンサルタントの顧問契約の相場について解説していきます。なぜ中小企業診断士の説明をしたかというと、無資格者の「経営コンサルタント」は数が膨大であり、相場感を測ることが非常に難しいからです。一方、国家資格である中小企業診断士については、顧問料の平均報酬などが調査によって明らかにされています。
以上を踏まえ、経営コンサルタントの中でも中小企業診断士の顧問料金について解説していきたいと思います。

顧問料金の相場

経営コンサルタント(中小企業診断士)の顧問料金の平均額は、132,000円となっています。
(出典:データでみる中小企業診断士 一般社団法人中小企業診断協会)

月当たりおよそ13万円の料金ということになります。やはり、一般的な経営コンサルタントと比べると少し高い水準であるような感覚です。

ここで注意しなければならないのは、顧問契約の大きな特徴として、訪問日数や相談回数によって金額水準は大きく異なるという点です。例えば、月に1回相談することができるという顧問契約と、月に3回相談できるという顧問契約では、3倍程度料金の開きが出てくるはずです。
一般的に顧問業務というと、多くても週に1回訪問する形かと思います(それ以上高い頻度で訪問する場合は、顧問契約ではなく特定のプロジェクトに関する契約になると思います)。もっと言うと、肌感覚では月に1回~2回程度の訪問が一般的だと思います。


ここまで、経営コンサルタントとの顧問契約の料金相場について解説しました。しかし、なぜ顧問契約を結ぶのか、メリットがよく分からないという方もいらっしゃるかと思います。ここからは、このメリットについて説明していきます。

顧問契約を結ぶメリット

①経営に関する幅広い相談ができる

先程解説したように、経営コンサルタント(中小企業診断士)は経営に関する様々な業務を行います。そのため、顧問契約を結んだ場合には、事業上のお悩みに関する幅広い御相談に対応できるといえます。

例えば、経営コンサルタントと顧問契約を結んだ場合に想定される相談は以下のイメージです。(ここでは飲食店を営んでいる個人事業の方を想定しています)

・なかなか売れないメニューがある。値下げするか、小鉢を付けるか、どちらの方がよいか?
・新メニューのターゲット層を絞り込みたい。当店に来店する顧客の性別や年齢、住まいなど特徴はなにかあるか?
・新しく補助金申請をしたいが、どんな種類があるか?
・コロナウィルス対策の一環として、売上の低下に強いお店を作りたい。なにか経営上の工夫はあるか?


などなどです。顧問契約は「月に相談〇回まで」などと回数や時間が決まっているケースがほとんどですが、それが許す限りいくらでもこのような経営上の相談を行うことができます。経営上の疑問が出てくるたびに調べるというのは非常に時間がかかる上、その情報が信用できるとも限りません。好きなタイミングで専門家の意見を聞けるという事に大きな意味があるといえます。

②新規で依頼するより安くなるケースが多い

これも、顧問契約の大きなメリットの1つです。先ほど、相談内容としていくつか例を挙げました。例えば、ターゲット層の調査分析について。このような相談をした際、コンサルタントから説明を受け、納得できたとしましょう。そして、さらに詳細な顧客分析を行ってもらいたいと思ったとします。例えば、自店舗の競合に対する売上シェア、顧客の動向、商圏内の人口分布などです(これらを商圏分析と呼びます)。
このような時、新しく調査業務を依頼する場合に、顧問契約を結んでいる経営コンサルタントに依頼する方が、他の経営コンサルタントに依頼するより割安になるケースが多いと言えます。

これは、初回面談料や着手金という仕組みによるものです。一般的に、新しく経営コンサルタント・中小企業診断士などに仕事を依頼すると、ほぼ必ず面談の場が設けられます。相手のコンサルタントとしても、事業者の方はどんな事業を行っているのか、お店の状態はどんななのか、仕事を受けても大丈夫か、というようなことを確認しなければなりません。このような初回面談が必要となるため、その分料金が上乗せされてしまいます。
一方、顧問契約を結んでいれば、経営コンサルタントは事業者の方をよく知っているので、すぐに業務に取り掛かることができます。当然、面談料も発生しません。したがって、安く素早く依頼を受けてもらえるということになります。

③経営以外の相談ができるケースもある

これは全ての経営コンサルタント・中小企業診断士には当てはまりませんが、経営以外の相談に乗ることができる方もいます。先ほど説明したように、経営コンサルタントが得意とする業務はあくまでも経営改善です。しかし、複数の資格を保有している場合など、法律関係や手続き、会計などを専門とする経営コンサルタントも一定数いらっしゃいます。

例えば、当事務所は中小企業診断士としてだけでなく、行政書士という法律書類作成の国家資格者としても活動しております。経営者の方を法的手続面と経営面の双方から支えるべく、このように2つの専門分野を持ち業務を行っております。

このように、経営コンサルタントや中小企業診断はダブルライセンスといって複数の資格を持っているケースも多いため、顧問契約を結ぶ際にはその方の専門分野を確認することも重要だと言えます。

経営顧問は当事務所へご相談ください

ここまで、経営コンサルタントとの顧問契約について解説しました。経営者の方を側で支える存在として、顧問の存在は大切であると考えています。

もし、経営コンサルタント・中小企業診断士の顧問を検討している、探しているという方がいらっしゃいましたら、ぜひ当事務所までご相談ください。

当事務所に顧問業務を依頼する上でのメリット・特徴は、大きく以下の3点です。

このように、中小企業診断士としてだけでなく、行政書士という法律書類作成の専門家としても活動しているため、法律面・経営面の両面からの助言・支援が可能です。さらに、価格面と品質面の総合的価値でも他の事務所と比べて優れていると自負しております。

相談内容としては、以下のようなものをイメージして頂ければと思います。

行政書士顧問の業務

図の左列は経営に関する相談、右列は手続きに関する相談のイメージとなります。このほかにも、幅広い相談に対応しております。

相談形態としては、
・電話による相談
・テレビ会議による相談
・直接お会いしての相談

など、様々な形式に対応しております。また、相談以外にも、
・銀行や取引先と面会する際の同席
・社内会議への同席

なども行うことができますので、様々なシーンに対応可能です。


当事務所の顧問契約の料金は、月あたり8万円を標準としております。これは、月当たり訪問1回+電話相談2回の場合の料金となります。訪問回数や相談回数のご要望に応じて、料金も変動させることが可能です。

皆様のご相談形態や回数に合った見積もりを致しますので、どうぞお気軽にご相談ください。

御相談は、こちらのお問い合わせフォームからお願い致します。

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事務所代表プロフィール

名前:木村 成(きむら じょう)

保有資格:
・中小企業診断士(経営コンサルタントの国家資格者)
・税理士 ・行政書士(行政手続、法律書類作成の国家資格者)
・日商簿記1級
・認定経営コンサルタント
・ファイナンシャルプランニング技能士2級

業務内容:
首都圏を中心に、中小企業・小規模事業者の方の支援を業務として行う。経営コンサルタントとしては、販路開拓や補助金申請、創業融資支援などを中心に活動。行政書士としては、営業許認可取得の代理や会社設立の代理を中心に活動。中小企業診断士・行政書士の2つの資格を活用して、経営面と法律面の2つの視点から、依頼者の方の事業拡大を業務として行っている。

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