[サマリー]
・「STP」は、セグメンテーション→ターゲティング→ポジショニングの一連の流れで理解せよ
・当たり前を実践してみることが、経営改善の第一歩である
ここまで当ブログでは、全部で6つの記事に渡って、「STP」(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)について説明してまいりました。
1つ1つの全体の詳細な説明はできたものの、S→T→Pの流れを追いづらい記事なってしまったと思いますので、今回はその流れをまとめたいと思います。
STPのポイント総まとめ
セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングによる経営戦略策定の流れ
大まかな流れは、
①「S」セグメンテーション:市場を顧客属性により細分化する
②「T」ターゲティング:どのセグメント(市場)を対象として商品・サービスを展開するか決定する
③「P」ポジショニング:自社と競合他社との位置付けを確認し、戦略を策定する
という形になります。
順番におさらいしたいと思います。
①「S」セグメンテーション
市場を顧客属性により細分化すること。細分化されたそれぞれの顧客のまとまりをセグメントと呼びます。
これがイメージ図です。
代表的なセグメンテーションの基準(属性の切り口)として、人口統計的(デモグラフィック)、地理的(ジオグラフィック)、心理的(サイコグラフィック)、行動的な区分がありました。
以前紹介した際は、学習塾を例に挙げて説明しましたね。近年は消費者のニーズも多様化してきているため、デモグラフィック基準などに対してサイコグラフィック基準などが重要視されてきているということでした。
詳しくは、こちらの記事(前編、後編)を確認して頂ければと思います。
②「T」ターゲティング
標的とする市場を決定すること。市場とは、先ほどの「S」で細分化されたセグメントのことです。
ターゲティングには3つの分類がありました。「差別的マーケティング」「無差別的マーケティング」「集中的マーケティング」です。
この中でも、経営資源が限られている企業(例えば中小企業など)は集中的マーケティングを採用するのがポイントだということを説明しました。
以前紹介した記事では「ピラミット分類」を使って、学校法人におけるターゲティングを考えました。校内向けのターゲティングと校内向けのターゲティングに分かれるということでしたね。
詳しくは、こちらの記事(前編、後編)を確認して頂ければと思います。
③「P」ポジショニング
自社のポジションを市場において見出すこと。
このポジションとは、自社から見た自社のポジションではなく、消費者・顧客から見た自社のポジションという点が重要でした。
以前の記事では、私の元勤務校をモチーフにしたこのようなポジショニングマップを使って、学校におけるポジショニングについて説明しました。
特に、学校においても競合や差別化戦略という考え方は重要であり、ぜひ検討してもらいたい、ということを強調してお伝えしましたね。
そして分析で終わらせることなく、どの空白地帯に移行参入するべきか考え経営戦略を策定することが、ポジショニングマップの活用方法でした(上の図でいうと、点線から実線網掛けへの移行です)。
詳しくは、こちらの記事(前編、後編)を確認して頂ければと思います。
これが、セグメンテーション→ターゲティング→ポジショニングの一連の流れになります。
このような経営戦略策定の理論というのは、経営者や管理職の方が読んでみると「当たり前だな」と思ってしまうことが多く、実践・活用に踏み切れないケースが多いように思います。当たり前の理論だと思っても、やってみてください。ほぼ間違いなく、新しい気づきが得られるはずです。もし、万が一新しい気づきを得ることができなかったとしても、現状の把握分析という意味では大きな意味があるはずです。
以上でセグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの説明を終わります。経営戦略策定については、分析ツール(フレームワーク)の説明から戦略策定ツールまで、長々お付き合いいただきました。
自社・自校の経営分析や戦略策定に少しでも役に立つことができれば、と強く思っております。
[まとめ]
・「STP」は、セグメンテーション→ターゲティング→ポジショニングの一連の流れで理解せよ
・当たり前を実践してみることが、経営改善の第一歩である
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「木村税理士・行政書士事務所」