[サマリー]
・セグメンテーションとは市場を細分化することである
・代表的なセグメンテーションの基準として、人口統計的(デモグラフィック)、地理的(ジオグラフィック)、心理的(サイコグラフィック)、行動的な区分がある



以前当ブログでは、学校や塾、教育業界企業における戦略策定の理論として「ドミナント戦略」を説明しました(詳しい説明はこちらの記事をご覧ください)。


今回から、同じく学校などでぜひ考えてもらいたい戦略策定理論として、「STP」を説明していきます。
「STP」とは「セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング」の略です。それぞれ順番に説明していきますので、今回の記事では「S」セグメンテーションについて解説します。

戦略策定におけるセグメンテーションのポイント

セグメンテーションとは

セグメンテーションとはズバリ、市場を細分化することです。同じような特徴を持った集団を抽出することで、集中的に広告やプロモーションで働きかけることが可能となります。


図で考えてみたいと思います。
市場全体がこのような図で表せるとします。

セグメント

シンプルですね笑
この市場を、セグメンテーション(細分化)してみると、このようになります。

セグメンテーションの例

ある軸でセグメンテーションをしたら、このように市場全体を4つの顧客属性で区切ることができたという例です。

当然、区切り方は様々なので、セグメンテーションによって別の結果となることもあります。

セグメンテーションの例

このように別のセグメントが生じることもありますね。

では、どのような軸でセグメンテーションするかについて、代表的な基準を説明します。


セグメンテーションの基準①:人口統計区分(デモグラフィック区分)

これは、職業や年齢性別、収入など文字通り人口統計の基準によってセグメンテーションを行うというものです。データについては、国勢調査結果などを官公庁のホームページから簡単に手に入れることができます。


セグメンテーションの基準②:地理的区分(ジオグラフィック区分)

これは、地域や気候、人口規模や密度によってセグメンテーションを行うというものです。これに関しても、データは官公庁のホームページを参考にしてください。

セグメンテーションの基準③:心理的な区分(サイコグラフィック区分)

これは、人の性格や趣味、ライフスタイルといった内面に注目してセグメンテーションを行うというものです。上に挙げた2つのセグメンテーション基準に比べ、多様化する現代では重要視されている基準です。
サイコグラフィック基準については国勢調査等からはわからないため、民間企業が行うアンケート調査などを参考にするのも重要です。


セグメンテーションの基準④:行動的な区分

これは、広告への反応度や価格への反応度、購買頻度など消費者の行動に注目してセグメンテーションを行うものです。正確に測ることが難しく、専門的な調査を必要とすることが多いです。



以上、セグメンテーションの基本的な考え方について説明しました。
次回は、セグメンテーションの塾への活用について考えたいと思います。


[まとめ]
・セグメンテーションとは市場を細分化することである
・代表的なセグメンテーションの基準として、人口統計的(デモグラフィック)、地理的(ジオグラフィック)、心理的(サイコグラフィック)、行動的な区分がある



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