[サマリー]
・標準化とは、業務やサービス品質などを均一化することであり、学校や塾ではなされていないケースが多い
・過少サービスだけでなく、過剰なサービスも顧客離れを呼ぶ原因となる



以前当ブログで、学校や塾における業務改善のアイデアとして、平準化について事例を考えながら説明しました(詳しくはこちらの記事を確認ください)。


今回は、同じく学校や塾における業務改善のアイデアということで、「標準化」について事例を考えながら紹介していきます。

標準化による学校や塾の業務改善

標準化とは

標準化とは、文字通り標準にすることであり、モノづくりで言えばサイズや品質を整えること、サービス業でいえばサービス品質等を均一化することです。
非常にシンプルな用語ですが、学校や塾においてはこの標準化の視点が欠けていることがとても多いのです。


ではなぜ標準化が重要なのか、飲食店を事例として考えてみましょう。

標準化の事例:飲食店

あるカフェで、毎日アイスコーヒーを頼む常連客がいるとします。その店のアイスコーヒーの味が気に入っていて、足しげく通っています。
その店に、新しくアルバイトの店員が入ってきました。その店員は経験が浅いため、アイスコーヒーを淹れる際、量が時々多くなったり少なくなったりしてしまいます。

常連のお客さんからしてみて、どう思うでしょうか。


「少なくいれられたら来なくなってしまうんじゃないか」



と思った方、半分正解です。たしかにアイスコーヒーが少なく出てきたら、損だと感じて店に来なくなってしまうかもしれませんね。
しかし、それだけではないのです。少なく淹れてしまうときだけでなく、


多く淹れてしまっても来なくなる可能性が十分にある



のです。なぜなら、この常連客は毎日このアルバイト店員からアイスコーヒーを買うわけではありません。翌日は別の店員から、翌々日は店長からアイスコーヒーを淹れてもらうかもしれません。
そうすると、どうなるでしょうか。今日はアルバイトの店員に少し多めにアイスコーヒーを淹れてもらいました。翌日、別の店員が規定量でアイスコーヒーを淹れたとして、常連客が思うのは、

「今日は少ないな」「今日はケチな店員だな」


というネガティブな感想です。
つまり、1人が過剰なサービスをしてしまうと、規定のサービスが過少サービスに感じられるようになってしまうということなのです。

標準化の事例:学校や塾

では、学校や塾において事例を考えてみましょう。

・必要以上に丁寧な保護者対応、粗雑な対応
・必要以上の生徒へのサービス、過少サービス
・そもそも、業務に標準というものが定められていない


などなど、あると思います。学校や塾はある意味で職人的な仕事の要素があり、業務のコツや標準というものは担当者の頭の中にしかないというケースが非常に多く見られます。特に学校のように分掌ごとに動く場合、分掌内の仕事は属人化(ある特定の人にしかできない状態)しているケースが非常に多く、標準という概念すらないというパターンもあります。



自分の学校や塾を想像してみて、いかがでしょうか。
「マニュアル作成」などの単語を聞くと気が重くなる方もいらっしゃると思いますが、まずはサービスレベルや業務の「標準」というものを設定するところから始めるのも良いかと思います。

終わりに

以上、学校や塾におけるが用務改善のアイデアということで、標準化について事例を考えながら説明しました。ぜひ、自社自校でも考えてみてください。また、実務として業務改善を進めていくためには専門家の協力も重要となります。お悩みの際は、ぜひご相談ください。

学校の業務改善にお悩みの校長や管理職の方、こちらのホームページからのご相談お待ちしております。
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[まとめ]
・標準化とは、業務やサービス品質などを均一化することであり、学校や塾ではなされていないケースが多い
・過少サービスだけでなく、過剰なサービスも顧客離れを呼ぶ原因となる