[まとめ]
・4C分析とは、マーケティングミックスを「Customer Value」「Customer cost」「Convenience」「Communication」の4つに分け考えるフレームワークである
・4P分析と類似しているが、顧客の視点から分析する点に大きな違いがあるといえる




以前当ブログでは、学校や塾におけるマーケティングミックスとして、「4P」というフレームワークを紹介しました(詳しくはこちらの記事を確認ください)。

今回は、4Pに対応した考え方である4Cについて説明します。

「4C分析」4P分析との違いとは

マーケティングミックスの4Cについて

マーケティングミックスの4Cとは、マーケティングミックスを考える上で重要な4つの視点のことをいいます。つまり、4Pとまったく同じ位置付けなわけです。

4Cの具体的な項目は、
・Customer Value:顧客にとっての価値
・Customer cost:費用
・Convenience:利便性
・Communication:コミュニケーション

の4つです。ではこれを、同じ位置付けである4Pと比較し、違いを考えてみます。

マーケティングミックスの「4P」「4C」の違いとは

表でまとめるとこのような形になります。対応する項目を横に並べました。
これを見てお分かりになったかたも多いかと思いますが、

4Pが企業目線であるのに対し、4Cは顧客目線である


のが特徴なのです。例えば4Pの「Place」でいうと、企業からすればどのルートで売るかという「販路」ですが、顧客にとってみればどのルートが買いやすいかという「利便性」なのです。

同じように、4Pの「販促(販売促進)」でいえば、企業からすればどのように顧客にアピールするかですが、顧客にとってみれば企業からのアピールは自分たちとの接点「コミュニケーション」になるのです。




このように、4Pと4Cは位置付けは同じでも、どの立場からモノやサービスを分析するかという視点が異なります。「結局同じじゃないか」と考える方もいるかもしれませんが、4Cが重要視されるようになったのは近年顧客に寄り添うことがより一層重要になってきたことに起因しています。


例えば、学校説明会を例にとって考えてみましょう。

学校における4Cと4Pの視点の活用

学校からすれば学校説明会の「Product(サービス)」は学校の実情を説明することです。場合によっては吹奏楽部の演奏などパフォーマンスが入ることもあるでしょう。

では、顧客にとってのサービスの価値「Customer Value」はなんでしょうか。
これは生徒・保護者によって様々なパターンがあるかと思いますが、例えば「他校との比較ができる」「教員・生徒の雰囲気が分かる」「校舎の状態が分かる」などです。よほど入学したい生徒であれば「覚えてもらえるかもしれない」なども考えられます。

つまり、学校側からサービスを提供するという視点だけでは何に重点を置くべきか、何を改善すべきかということがハッキリしづらいのです。

逆に、顧客の立場になって価値を考えることで、どのようなポイントをアピールすべきなのか、とるべき対策は何なのかが分かりやすくなります。


顧客に寄り添って考えることで改善の方向性が見えてくるのです。



もし今後4P分析を行う機会があれば、4Pだけでなく4C分析もしてみると非常に有効かと思います。
この4C分析のように顧客の立場に立った商品・サービスで成功を収めている企業は本当にたくさんありますので、ぜひ学校や塾においても活用してもらえればと思います。


終わりに

以上、学校や塾におけるマーケティングミックスとして「4C」分析を紹介しました。

次回は、顧客の購買行動について考えます。

[まとめ]
・4C分析とは、マーケティングミックスを「Customer Value」「Customer cost」「Convenience」「Communication」の4つに分け考えるフレームワークである
・4P分析と類似しているが、顧客の視点から分析する点に大きな違いがあるといえる


学校改善にお悩みの校長や管理職の方、こちらのホームページからのご相談お待ちしております。
「学校業務改善は経営コンサルタントにおまかせ下さい」