[サマリー]
・経営理念を浸透させることは、会社利益の観点からも重要である
・経営理念を浸透させることで、全社員同じ方向性での行動が可能となる



前回、経営理念は企業活動の最上流に位置しており、正しい企業活動をしていく上で重要であることを説明しました。当然ながら、経営理念を設定しただけでは意味がありません。では、経営理念を掲げた上で、それを社員に浸透させることの重要性について説明します。

経営理念浸透の重要性とは

経営理念と会社利益の関係

経営理念と会社利益の関係グラフ

これは、株式会社リスキーブランドという会社が日本企業に勤める19~64歳の男女約2,100名を対象に調査したデータです。この調査から、経営理念が浸透しているほど、儲かっている企業が多いことが分かります。数値で比べてみると、赤字企業において「経営理念が浸透している」と感じている社員は平均20%弱なのに対し、儲かっている企業では倍の40%強であることが分かります。


経営理念浸透のその他の効果

このデータは経営理念の浸透が会社利益という定量的部分に対して効いてくるというものでしたが、もちろん経営理念の浸透にはそれ以外の効果もあります。

例えば、

・会社の経営判断の基準にできること
・社員自身の行動判断基準にできること
・会社の想いを外部に伝えることができること



などです。これを学校に当てはめてみるといかがでしょうか。
3つめに挙げた外部への伝達については、学校説明会などで理念を示すことがあるかもしれません(抽象的すぎる理念はNGです!)。
しかし、1,2個目について有効に機能している学校は少ないように思います。何か問題などが起き判断が必要となったとき、「本校の理念は〇〇なので、この決断でいこう」「クラスの生徒への接し方について、理念の〇〇を意識して臨もう」といったように考える校長・教員は見たことがないように思います。
逆に言えば、経営理念を浸透させることで、組織が一体となった矛盾のない行動が可能になるということです。



以上、経営理念浸透の重要性について説明しました。次回は、経営理念をどのように浸透させるかについて説明します。


[まとめ]
・経営理念を浸透させることは、会社利益の観点からも重要である
・経営理念を浸透させることで、全社員同じ方向性での行動が可能となる



学校や塾の経営にお悩みの経営者・管理職の方、こちらのホームページからのご相談お待ちしております。
「木村税理士・行政書士事務所」