[サマリー]
・MECEとは、モレなくダブリなくという意味である
・MECEを普段から意識することにより、経営分析や対策立案において活用することができる



今回は、論理的思考においてかかすことのできない概念であるMECEを、具体例を挙げて説明していきます。

MECEとは?具体例から考える

MECEとは

MECEとは、「Mutually Exclusive and collective Exhaustive」の頭文字を取った言葉です。意味は、「それぞれが重複することなく、全体として完成している」という感じです。つまり、

モレがなく、ダブリもない


という意味だと考えて頂ければと思います。
このMECEという考え方が、経営分析や具体策決定の場面において、非常に(非常に!)重要です。このブログでも幾度となく経営分析のツールや論理ツールの説明をしてきましたが、そのほとんどにこの「MECE」の考え方が使われています。


では、具体例でMECEを考えていきたいと思います。
ちなみに、MECEの読み方は「ミッシー」「ミーシー」などです。私はミッシーと呼んでいますが、どちらでも大丈夫です。

MECEの具体例

具体例①:泳法

では、泳法というテーマで、MECEを考えてみましょう。
たとえば、泳法について要素を挙げていって、

・クロール
・平泳ぎ
・手を動かす泳ぎ方

このような結果になったとします。最後の3つ目は不自然ですが、参考例ということで考えてください。

では、これをMECEの考え方で図式化してみましょう。

MECEのイメージ図

こんな感じです。外枠の四角は泳ぎ方の集合だと思ってください。
まず、

ヌケモレだらけである

ということです。3つしか泳ぎ方を挙げていないのに、全て網羅されたと感じた方はいらっしゃらないですよね。
さらにもう一点、

ダブリがある


という点です。クロールや平泳ぎはどちらも手を動かす泳ぎ方であり、要素がかぶってしまっているのです。手を動かす泳ぎ方というくくりにするのであれば、バタ足のような一切手を動かさない泳法を挙げなければ、ダブリが生じてしまうことになります。

具体例②:血液型

では、血液型についてMECEで切り分けてみましょう。
ここではRhなどの分類は省略し、最もシンプルなABO式で考えて頂ければと思います。

・A型
・B型
・AB型
・O型

これはMECEでしょうか。
以下の図で確認してみましょう。

MECEのイメージ図


これはMECEですね!
・A,B,O,ABにはダブリがなく、
・ほかの血液型がないためヌケモレもないから  です。


お分かりいただけましたでしょうか。

中学校でいえば、
・所属部活「運動部、サッカー部、吹奏楽部」はヌケもありダブリもある
・所属部活「野球部、サッカー部、吹奏楽部」はヌケがある
  ※この3つしか部活がない中学校はMECEになります


塾でいえば、受講している教科ごとに小学生を分けるとして、
・生徒区分「国語受講、算数受講、理科受講、社会受講」はヌケもありモレもある
・生徒区分「1科目受講、2科目受講、3科目以上受講」はMECE


こんな感じです。「ヌケモレ」と「ダブリ」2つの観点から要素を切り分けていくことがMECEの重要な考え方ですね。

終わりに

以上、MECEについて具体例を挙げて説明しました。
MECEを意識できるようになると、対策案等を考えるとき、「それで本当に全てなのか」「案が重複していないか」というような視点を持つことができ、非常に便利です。ぜひ、学校や塾においても活用して頂ければと思います。

また、実務として業務改善を進めていくためには専門家の協力も重要となります。お悩みの際は、ぜひご相談ください。

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[まとめ]
・MECEとは、モレなくダブリなくという意味である
・MECEを普段から意識することにより、経営分析や対策立案において活用することができる