キャバ嬢やホステス、風俗で働いている方など夜職の方の中で、「今まで確定申告をしてこなかった」「確定申告のやり方が分からず、申告期限が近づいている」という方も多いのではないかと思います。夜職は他の職業と比較して確定申告をしていない割合が高いと言われていますし、確定申告をしたいと思っていてもやり方が分からず、結果的に確定申告をしなかったというパターンもあります。

そこで当記事では、夜職で確定申告をしていない割合(無申告の割合)はどれくらいか、税務調査は来るのか、無申告のペナルティはどんなものなのかなどについて解説していきます。

関連記事として、夜職を始めた場合の届出や確定申告については下記リンク記事をご確認ください。


夜職の確定申告・無申告

確定申告をしていない割合は?

確定申告をしていない割合については、国税庁が出している統計調査結果では分からないものの、他の業種・職種より高いと言われています。ではどれくらいの割合なのかというと諸説あるのですが、全体の「5割程度」「7割程度」というのが通説といわれています。つまり、夜職の方の中で半分~7割の方は確定申告をしていないということです。

数字だけで見れば非常に高い割合ですが、むしろ「確定申告をしていない人はもっと多いと思っていた」というイメージの方もいるのではないでしょうか。というのも、半分~7割の方が確定申告をしていないというのは、逆に言うと、夜職でも3割~5割前後の方は確定申告をしているということです。

夜職の方の無申告の割合(確定申告をしていない割合)は昔はもっと高かったと言われていますが、納税していないとできない手続が増えてきたり(収入証明が求められることが世間的に増えたり)、店舗側もクリーンな経営を志向するようになったりといった要因で、確定申告をしている夜職の方の割合はかなり増えたと言われています。

ここで気になるのが税務調査です。無申告でも税務調査が来なければ大丈夫…と考えている方もいるのではと思いますが、実際に無申告の方に対して税務調査はどれくらい来るのかについて解説していきます。

税務調査はどれくらい来る?

税務調査の件数については、国税庁が毎年統計調査結果を公開しています。これによると、所得税の無申告者に対する税務調査の件数は令和6年度が4,812件、令和5年度が5,274件となっています。つまり、確定申告をしていない方に対する調査だけでも、1年間で5千件も行われているということです。

なぜこんなに多いかというと、国税庁は「ここ最近力を入れているテーマ」を公表しているのですが、この中の一つが「無申告者に対する税務調査」なのです(なお他に力を入れているテーマには、富裕層に対する課税、インターネット取引をしている個人に対する課税などが挙げられています)。実際に国税庁の声明として、「無申告者に対しては、あらゆる機会を通じて資料情報の収集及び活用を図るなどして、実地調査のみならず、簡易な接触も活用し積極的に調査を実施しています。」との文章が公開されており、国税庁が無申告に対する調査に力を入れていることが確認できます。

なお気づいた方もいるかと思いますが、上記の無申告者に対する調査件数はあくまでも「所得税の」無申告者に対する調査件数です。実際、個人に対する税務調査は所得税だけでなく消費税もあり、消費税の無申告者に対する税務調査の件数は令和6年度が5,575件、令和5年度が7,827件ですので、所得税・消費税を合わせると調査件数は相当な数になる事が分かります。

では、なぜ無申告はバレてしまうのでしょうか。続いて、国税庁側がどのように無申告者を探しているのかについて説明していきます。

無申告はなぜバレる?

(1)AIによる無申告の検出

国税庁は令和5年頃から税務調査にAIを導入し始めており、この令和5年の所得税追徴課税額(税務調査によって納税者が追加で支払うことになってしまった税金)は過去最高となっています。さらに、令和8年からは新たなシステム「次世代基幹システムKSK2」の稼働が決定しており、国税庁側の無申告者発見の更なる精度向上が見込まれています。

では実際、国税庁側はAIをどのように活用して無申告者を探しているのかについてですが、AIがネット上の膨大な情報を収集・解析することによって、例えば次のような方法により無申告者(確定申告をしていない人)を探していると言われています。

・店舗のホームページやブログに掲載されているキャストのプロフィールや出勤情報をAIが自動収集して、キャストごとの概算売上を試算する

・いわゆる写メ日記をAIが自動収集して、その情報と店舗が公開している料金表を照らし合わせてキャストごとの概算売上を試算する

・キャストのSNSをAIが調査し、1日の売上を測定したり、写真に写っているバッグなどの情報から月の支出などを試算する

・キャストの銀行預金口座の入出金記録(通帳)を国税庁が金融機関に照会して入手し、AIが解析してそのキャストの概算売上を試算する


上記はあくまでも一例ですが、このような「インターネット上に溢れている情報や預金口座に関する情報」はあまりにも膨大な量であり、ひと昔前まではもし収集できたとしてもこれを全て解析することは不可能でした。しかし、AIが最も得意とするのは「膨大なデータの解析」であり、上記のようなインターネット上の情報の収集・解析などに対して国税庁の新システムは高い精度で対応していると言われています。

(2)店舗などから提供される情報の解析

AIがインターネット上の情報を収集・解析する以外でも、もっとシンプルに税務署側は無申告に関する情報を入手するルートを持っています。というのも、一般的にホステスやキャバ嬢、風俗嬢などいわゆる夜職の方については、勤務先の店舗がキャストの収入情報(店側がキャストに対していくら報酬・給与を支払ったか)を税務署に対して毎年報告する手続があるからです。また、このような手続をちゃんと行っていない店舗であっても、法人税の申告は毎年必ず行っていますので、この法人税申告書の中にもキャストに対する支払報酬・給与の情報が記載されているため、税務署側はキャストの収入に関する情報を入手することができます。

さらに、最も確実に税務署が夜職の無申告を発見する方法は「店舗に対する税務調査」です。例えば、店舗に対して税務調査が入った際、税務署としては「このお店は所属のキャストにいくら給料を支払っているのか」「そのキャストはいつから勤務しているのか」「そのキャストはどこに住んでいるのか」などのキャストの情報を全て入手できることになります。これが分かれば、キャストが確定申告をしているかどうかは税務署側で確実に判断できますので、これを元にキャストに対して税務調査を行うという流れです。例えば、お店はキャストに報酬・給与を支払っているのに、そのキャストから税務署へ確定申告書が提出されていなければ無申告は確実ですので、税務署側は満を持してそのキャストに対して税務調査を行い、確実に追加を税金を支払わせることができる(追徴課税が取れる)というわけです。

税務調査が来るとどうなる?

無申告者に対する税務調査がかなりの件数行われており、どうやって無申告を発見するかについて解説しましたが、もし本当に税務調査が来た場合どうなるのでしょうか。税務調査が来ると金銭的・精神的にも相当つらいものとなりますが、税理士としての当方の体験も踏まえ大きく3つ説明したいと思います。

(1)追加の納税が必要となる

税務調査が来た場合、最低でも過去3年分の確定申告の内容をチェックされ、間違いや無申告がある場合は追加の税金を支払わなければならないこととなります。

もちろん、確定申告をしている方については「税務調査が来たけど追加で税金を支払うことにはならなかった」という可能性も十分あり得ますが、無申告の方についてはこのようなケースはまずありません。無申告の方に対して税務署から税務調査の連絡が来たということは、ほぼ確実に税務署側はその方の売上(稼ぎ)の情報を掴んでいます。全く何の情報も無いのに税務調査を行うほど税務署側に人員はいないので、「無申告者に対する税務調査の連絡=税務署側は無申告の確信を持っている」と考えて下さい。

なお、冒頭で「最低でも過去3年分の確定申告の内容をチェックされる」と説明しましたが、税金の時効は原則として5年(最長で7年)のため、過去5年~7年前まで遡って税金の支払いを求められる可能性も十分にあります。確定申告1年分の無申告や内容のミスによる追加納税額はそれほど多額でなくても、これが3年分・5年分・7年分ともなれば雪だるま式に相当多額の納税額となってしまいます。


(2)延滞税や加算税が多額になる

税金というのは、支払期限を過ぎれば過ぎるほど金額が大きくなるという性質があります。

非常にシンプルにいうと、確定申告や納税が遅れてしまうと、本来支払わなければならない税金にプラスして、「延滞税」という利息のような税金や、「加算税」というペナルティのような税金も支払わなければならなくなってしまうのです。そしてこの延滞税や加算税が最も多額になるケースが無申告の場合です。

つまり、税務調査が来た場合過去3年~7年分の稼ぎの状況を調査されることになり、無申告の場合は「3年~7年分の本来支払わなければならない税金」+「3年~7年分の延滞税や加算税」を払うこととなってしまうのです。特に加算税は、無申告の場合最も重い(高い)税率が設定されており、全体の納税額も非常に高くなってしまいます。

(3)口座などを差し押さえられる可能性がある

納税が遅れてしまったり、税務調査の連絡を無視し続けたりすると、銀行口座などを差し押さえられる可能性があります。

一般的に「差押え」と聞くと、裁判などで負けたものの相手に金銭を支払わなかった場合に行われるイメージがあるかと思います。しかし、税金の場合は差押えまでのステップが大きく異なります。税金の場合、国側は裁判などをすることなく、簡単な手続で納税者側(つまり夜職の方)の銀行口座などを差し押さえることができるのです。

このように、裁判をしなくても差押えなどができることは国税徴収法という法律に規定されているのですが、これによって税務署からの督促状などを無視していると、裁判手続を経ることなくいきなり差し押さえなどをされてしまうこととなるのです。また、銀行口座の差押え以外にも、税務職員が自宅や職場にやってきて宝飾品や家具などを差し押さえていくケース(動産執行)や、給料を差し押さえてくるケース(債権差押)、所有している土地や建物などの不動産を競売にかけてくるケース(不動産競売)など、滞納税金の回収手続として様々な手段を国側は取ることができます。


確定申告をするか迷っている方へ

ここまで、「夜職でも確定申告をしている人は意外と多いこと」「税務署側は無申告の情報を比較的簡単に入手できること」「無申告で税務調査が入ると多額の税金の支払が必要になること」など解説しました。

一方、この記事を読んでいる方の中には、確定申告をしたいけど事情があって…という方もいるのではないでしょうか。例えば次のような事情などです。

・既に確定申告の期限を過ぎてしまっていて、無申告状態になってしまっている
・無申告の期間が1年分だけでなく、数年分ある

・確定申告をしたいが、売上(稼ぎ)を証明する資料が無い

このように様々なご事情があるかと思いますが、どんな状況であっても確定申告をするに越したことはありません。先ほど説明した通り、無申告の状態で税務調査が入ると大変なことになってしまいますので、ご事情を税理士など専門家に相談した上で、遅れてでも確定申告を行って課税状況を適正な状態にすることが最も重要だといえます。

まとめ

以上、夜職の確定申告をしていない割合、無申告でも税務調査は来るか、税務調査が来るとどうなるかなどについて解説しました。しかし、自分で会計処理・税務処理を適正に行った上で確定申告をするというのはなかなか難しく、また時間がかかると思います。

「何年分も無申告の年があるがどうすればいいか」
「夜職を始めたが、税務手続など何をすればいいのか全く分からない」
「売上を現金でもらっているので収入を証明できないが、どうすればよいか」

「AIの税務調査が不安なので今年から確定申告を始めたい」

など、当てはまるという方はぜひ税理士にご依頼ください。当事務所は東京銀座で税理士業を行っており、日ごろから夜職関係の依頼を受けていますので、安心してご相談いただければと思います。
(代表税理士のプロフィールはこちらのホームページをご覧ください。)

以下、当事務所にご依頼頂く際の流れや料金などについて記載します。

ご依頼の流れ

(1)お問い合わせ

まず、下記お問い合わせフォームからご連絡をお願いします。ご連絡の際は、確定申告や税務顧問のご依頼である旨をご記載下さい。併せて、職業や大まかな年間売上高などをご記載頂けるとその後のやりとりがスムーズです。また、「売上を証明する資料がない」「確定申告をしていない年がある」など、現在不安に感じている事なども気兼ねなくご記載下さい。


(2)初回面談

上記(1)のお問い合わせ後、メールなどで日時を調整した上で面談を行います。面談は当事務所に来所いただく形式が最も多いですが、依頼者の方が遠方の場合など、web会議方式での面談や電話面談なども行っています。

この初回面談にて、契約形態や金額についての詳細を決定します。


(3)正式なご依頼・契約締結

上記(2)の面談の内容を踏まえてご検討いただき、正式なご依頼・契約締結という流れとなります。確定申告や税務顧問など、税務関係のご依頼は長いお付き合いになることも多いので、どうぞよろしくお願いいたします。


当事務所に確定申告・税務顧問を依頼するメリット

ホステスやキャバ嬢、風俗で働いている方など夜職の方が当事務所に確定申告・税務顧問を依頼する場合、当事務所の特徴・メリットとして以下が挙げられます。

(1)夜職の税務に強い

税理士事務所というと、依頼者は基本的に小売業やサービス業・卸売業などが中心で、夜職の方からの依頼はほとんどありません。全く受けていないという事務所も多く存在します。
一方、当事務所は東京都銀座に事務所を構えており、キャバ嬢やホステス、風俗で働いている方など夜職のキャストや経営者からの依頼を日頃から受けております。したがって、夜職に特有の会計処理や税務処理に精通しており、依頼者の方からの相談にもスムーズに対応することが可能です。

(2)税理士が直接対応

「税理士事務所」と聞くと在籍している職員全員が税理士であるようなイメージがわきますが、実際のところ税理士はごく僅かであり、税理士資格を持たないスタッフが多く在籍しているというケースがほとんどです。このような体制のため、一般的な税理士事務所は「担当制」であり、依頼者の方の相談対応や会計処理などは税理士資格を持たないスタッフが全て担当することとなります。
一方、当事務所は「相談対応、会計処理、確定申告」などの業務を全て税理士が一貫して行っております。したがって、税理士資格を持たないスタッフが依頼者の方の相談に乗ったり、担当者が交代したりするようなことも一切ありません。

(3)依頼者の方の手間は最小限・シンプルな料金形態

税理士事務所の料金設定でよくあるのが「積み上げ式」です。例えば、「基本料金●●万円」「記帳代行料金●●万円」「申請手続費用●●万円」「データ保守料金●●万円」といったように、オプションごとに料金が設定されており、このオプションを依頼者の方が選択していくことで最終的な料金が決定する仕組みです。しかし実際のところ、依頼者の方としてはどのオプションをつければよいのか分からないと思いますし、後から想定外のオプションを足さなければならなくなってしまい、想定より料金が高くなってしまうようなケースも多々あります。
一方、当事務所の料金形態は非常にシンプルで、「確定申告のみの場合」と「顧問契約の場合」の2つだけです。また、この中に会計処理費用も含まれていますので、依頼者の方はご自身で会計ソフトを購入したり帳簿付けをする必要は一切ありません。


大きくこの3点が、当事務所に確定申告や税務顧問を依頼する場合の特徴・メリットだと自負しております。

当事務所の確定申告・税務顧問の料金

(1)確定申告のみのご依頼の場合

税務相談などは不要で、確定申告のみ依頼したいという方の場合、料金は税抜15万円~ となります。

次に記載する顧問契約と比べて低価格ですので、気軽に税理士に依頼したいという方や、将来別の事業をやったり法人を作ったりする予定がない(税務相談をする予定がない)という方におすすめです。

(2)顧問契約のご依頼の場合

顧問契約とは、「税務相談・税務手続・会計記帳・決算・確定申告」がセットになった形式のことをいいます。定期的に売上メモやレシート・領収書などを当事務所に送付頂き、それを元に当事務所で随時会計処理・税務処理を行っていき、決算・確定申告までトータルで行うという形式です。また、メール・電話・対面などで随時税務相談をして頂くことが可能です。加えて、申請手続や届出手続なども契約に含まれているため、依頼者の方が行う必要はありません。


顧問契約の場合、料金は毎月税抜1万円~、決算申告料10万円~ となります。


上記(1)の確定申告のみの依頼の場合と比較して、より親身に相談に乗ってほしいというケースや、確定申告以外にも税務関係の申請手続や届出手続もトータルで任せたいというケースなどにおすすめです。


夜職の確定申告・税務顧問は当事務所にご相談ください


以上、夜職の方の確定申告をしていない割合などについて説明いたしました。

上記の通り、当方は税務の専門家たる税理士として、東京銀座にてキャバクラやラウンジ、風俗で働く方などのご依頼を日頃から受け、業務を行っております。また、依頼者の方とのコミュニケーションを重視して業務を遂行しています。
一般的に、税理士への依頼となると長い付き合いとなることも多く、初めてのご相談やご依頼には不安も大きいと思いますが、どうぞ安心してご相談・ご依頼頂ければと思っています。


確定申告や税務顧問など、夜職の税務に関するご依頼はぜひ当事務所にお任せ下さい。


業務のご依頼やご相談は、下記お問い合わせフォームからお待ちしております。


お問合せをお待ちしています。

事務所代表プロフィール

(プロフィール詳細はこちらのホームページをご覧ください。)

氏名:木村 成(きむら じょう)

保有資格:
・税理士
・行政書士(行政手続、法律書類作成の国家資格者)
・中小企業診断士(経営コンサルタントの国家資格者)
・1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)
・気象予報士


業務内容:
東京都銀座にて、中小企業・小規模事業者の方の支援を業務として行っております。税理士としては法人や個人の申告代理、相続関連業務など、行政書士としては告訴状作成、会社設立に係る定款作成認証など、中小企業診断士としては経営コンサルティングを中心に活動しております。税理士・行政書士・中小企業診断士の3つの資格を活用して、税務面・法務面・経営面の3つの視点から依頼者の方の支援を行っております。

真剣、丁寧な対応をモットーに活動しております。皆様のご相談、ご依頼をお待ちしております。