
キャバ嬢やホステス、風俗のキャストなど夜職の仕事をしている方は毎年確定申告をする必要があります。しかし、店舗側が源泉徴収票や支払調書といった書面を発行してくれなかったり、発行してくれたものの紛失してしまったという方もいるのではないでしょうか。
そこで当記事では、夜職の確定申告で源泉徴収票や支払調書がない場合どうすればよいかについて、税理士が解説していきます。
なお当方は、東京銀座に事務所を構え税理士業務を行っています。銀座という土地柄、クラブやキャバクラ、風俗で働いている方など夜職の方の依頼を日々受けていますので、確定申告や税務顧問などお気軽にご相談、ご依頼頂ければと思います。
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関連記事として、夜職を始めた場合の届出や確定申告については下記リンク記事をご確認ください。
確定申告で源泉徴収票がない場合
源泉徴収票とは?
源泉徴収票とは、受け取った給与や控除された源泉所得税など、1年間で受け取った給与に関する情報が記載された書面です。
ここで「給与」とは、雇用契約に基づいて会社から支給されるものをいいます。したがって、イメージとしては源泉徴収票は会社員が会社からもらう書面となります。つまり、個人事業主である夜職の方がお店からもらうことはできません。当記事は「確定申告で源泉徴収票がない場合どうするか」というテーマですが、そもそも夜職の方が店舗側から源泉徴収票をもらうことは原則として無いのです。
しかし、夜職の方にとって源泉徴収票のような位置付けの書面があります。それは「支払調書」です。夜職の方は源泉徴収票を店舗側から受け取ることはありませんが、支払調書を受け取ることは頻繁にあります。
そこで、次はこの「支払調書」について解説していきます。
支払調書とは?
支払調書とは、1年間で会社側(店舗側)が夜職の方に対してどれだけ報酬を支払ったか、源泉所得税を控除したかなどの情報が記載された書面です。
ざっくりいうと、夜職にとっての源泉徴収票がこの「支払調書」というイメージです。夜職の方は基本的に店舗側と雇用関係にないので源泉徴収票を受け取ることはできませんが、支払調書を受け取ることはできます。
しかし、この支払調書は源泉徴収票と大きく異なる点があります。それは、「会社側(店舗側)には交付義務が無い」という点です。つまり、会社員は必ず源泉徴収票を受け取ることができますが、夜職の方は支払調書を受け取れる保証がないのです。実際、例えば夜の仕事の中でもホステスやキャバ嬢については店舗側から支払調書が発行してもらえるケースが多い一方、風俗関係については店舗側から支払調書を発行してもらえるケースが少ない傾向にあります。実際のところ、上記の通り店舗側には支払調書の交付義務がないので、もしお店がキャスト側から「支払調書を発行してほしい」と頼まれても、発行するかしないかはお店次第なのです。
それでは、もしお店から支払調書をもらえなかったり、もらえたのに紛失してしまった場合どうすればよいかについて解説していきます。
支払調書(源泉徴収票)がない場合
(1)お店に発行を頼んでみる
支払調書が手元にないという場合、まずは店舗に支払調書の発行を頼んでみましょう。支払調書は発行する方針のお店・発行しない方針のお店がハッキリ分かれますので、発行しない方針のお店の場合は望みは薄いですが、ダメ元で頼んでみる価値はあります。逆に言うと、発行する方針のお店は再発行も引き受けてくれるケースが多いので、一度受け取った支払調書を紛失してしまったという場合も頼んでみる価値は十分にあります。
これで支払調書をお店側が発行してくれれば、それに越したことはありません。しかし、もしお店が支払調書を発行してくれなかった場合、対策として次のような方法が考えられます。
(2)給与明細を確認してみる
支払調書がなくても、給与明細が1年分揃っていれば何の問題もありません。支払調書とは給与明細1年分をまとめた情報が記載されている形式ですので、1年分の給与明細を自分で集計すれば、支払調書と同じ情報を得ることができます。
しかし、1か月分だけ足りなかったりなど、給与明細が1年分揃っている(保管している)というケースは意外に少ないと思います。このような場合は、その足りない月の分だけ給与明細の再発行をお店に頼んでみるという手段があります。先ほど説明した「支払調書の発行」とは異なり、お店側は少なくとも1回は給与明細を発行しているわけですから、比較的手間も少なく済むので、支払調書の発行は断られても給与明細の発行は受けてもらえる可能性もあります。
では、給与明細が1年分揃っておらず再発行も断られた場合や、そもそも給与明細が発行されないタイプの仕事の場合、次の方法を検討してみて下さい。
(3)手取り額から逆算してみる
支払調書も給与明細もないという場合の最終手段は、手取り額からの逆算です。
アプリに記録しているなど手取り額さえ把握できる状態なら、手取り額から給与の額面や控除された金額を逆算できる可能性があります。もちろん、全く何も分からない状態での逆算は不可能ですので、何か月分かの給与明細を確認するなどして、控除項目の種類や金額を把握した上で逆算を試してみることとなります。
しかし、お読みいただいた通りですが、この手取り額からの逆算は非常に難易度が高いです。例えば夜職の中でもホステスやキャバ嬢などは控除項目の中に「源泉所得税」というものがありますが、この金額は毎月一定ではなく、額面などに応じて変動してきます。また、他の控除項目も毎月必ず同額というものは少ないため、相当の条件が揃った上で、しかも専門的知識がないとこの逆算の方法で確定申告を行うことはできません。
もし支払調書があっても…
ここまで支払調書がない場合の対策を解説しましたが、そもそも支払調書が手元にある場合でも支払調書はあくまでも参考としての位置付けであり、確定申告にそのまま利用することは実は困難なのです。
まず、青色申告をしている方については、支払調書があっても原則として帳簿付けを行わなければなりません。この帳簿付けは日ごと、月ごとの報酬や控除された経費の記録をつけていく必要があるのですが、支払調書はあくまでも1年間の合計の情報ですので、手元に支払調書があっても結局は給与明細などから帳簿付けを行う必要があり、支払調書の有無は無関係なのです。
次に、支払調書は夜職の方本人にとって必ずしも正しい情報だとは限りません。これはお店側がテキトーだというような話ではなく、会計処理・税務処理の方針の話です。例えば支払調書は、原則として1年間で「支払われた」給与に関する情報が記載されています。一方、個人事業主である夜職の方が1年間の売上として帳簿付けし、確定申告書に記載することになる金額は、1年間で「発生した」給与です。例えば、令和8年12月に働いた分の給与が翌年の令和9年1月に入ってくるという場合、この分の給与は令和8年の支払調書には記載されませんが、夜職の方としてはこの売上を令和8年の確定申告に計上しなければなりません(令和8年12月の稼働によって発生した売上だからです)。つまり、支払調書に記載されている数字を信じで確定申告書を作成しても、正しいものになるとは限らないのです。
確定申告をしないとどうなるか
ここまで、夜職の確定申告で支払調書・源泉徴収票がない場合どうすればよいかについて説明しました。ここまで読んだ方の中には、「支払調書や源泉徴収票がないし、お店から再発行もしてもらえないので、確定申告をしなくてもいいんじゃないか」と思った方もいるかもしれません。しかし、確定申告をしないことは非常にリスクが高く、危険です。そこでここからは、もし確定申告をしなかった場合(無申告の場合)にどのようなデメリットが生じるかについて解説したいと思います。
(1)収入証明ができなくなる
マンションやアパートを借りる際や就職活動をするときなど、収入証明書の提示が必要になるケースがあります。夜職の売上をしっかりと確定申告している場合、確定申告書が収入証明書になりますのでこれを提出すれば全く問題ありませんが、確定申告をしていない状態(無申告状態)ですと収入証明書を用意することができず、不動産を借りることができなかったり、就職・転職活動で不利になったりする可能性があります。収入証明書を提出する段階で、「確定申告をしていないだけで収入はあったんです」と自ら脱税状態を伝える訳にはいきませんので、この期間は無職だったと説明するしかなくなってしまいます。
またこれ以外にも、自治体に対する公的な手続の場などにおいて支払っている所得税や住民税の金額を確認されたり、資料の提示を求められたりする場合も多いため、収入があるのに税金を支払っていないと困る場面も多いと言えます。
(2)税務調査に入られる可能性がある
そもそも税務調査とは、確定申告をしている人に対してだけでなく、確定申告をしていない人に対しても行われています。したがって、「確定申告をしていないから自分には税務調査が入らない」というようなことは全くありません。
また近年、国税庁は「無申告者(確定申告をしていない方)に対する税務調査を強化する」と大々的に発表しており、このような無申告者の発見にAIを使用しているとも言われていますので、確定申告をしていない状態は非常に危険だといえます。
(3)延滞税や加算税が多額になる
税金というのは、支払期限を過ぎれば過ぎるほど延滞税や加算税が大きくなり、多額を支払わなければならなくなるという性質があります。
これは、税務調査に入られたかどうかとは関係なく、自主的に確定申告したとしても、申告期限を過ぎた後に確定申告(期限後申告)をしたり、確定申告は期限内にしたものの税金の納付が遅れてしまったりすると、税金を多く支払わなければならなくなってしまうということです。したがって、確定申告や税金の納付はなるべく早く行った方がよいといえます。なるべく早く確定申告を行うことで、このような延滞税(利息)や加算税(ペナルティ)などの支払額を抑えることができます。
ここで特に危ないのは、税務調査に入られた結果としての税金の支払いです。
「今まで確定申告をしていなかった(無申告だった)が、税務調査に入られてしまったので確定申告をすることになった」
「今までテキトーに確定申告をしてきたので、税務調査に入られた結果として確定申告をやり直さなければならなくなった(修正申告しなければならなくなった)」
このような場合には、そうでない場合と比べて特に多額の税金を支払わなければならなくなります。
例えば、無申告だった方が確定申告をすることになった場合は「無申告加算税」などが、テキトーな確定申告の結果として修正申告しなければならなくなった場合は「重加算税」などが発生するケースがあり、本来支払うべき税金にプラスして相当大きな金額の税金を支払わなければならなくなってしまいます。さらに、税務調査が入った場合には過去5年分や7年分の税金をまとめて支払わなければならなくなる可能性もあり、このような場合には5~7年分の税金本体にプラスして、5~7年分の延滞税・加算税も支払わなければならず、とてつもなく大きな納税額となるケースも少なくありません。
まとめ
以上、夜職の確定申告で源泉徴収票や支払調書がない場合の対策や、確定申告をしなかった場合のリスクについて解説しました。しかし、自分で会計処理を適正に行った上で確定申告をするというのはなかなか難しく、また時間がかかると思います。
「支払調書・源泉徴収票が手元にないが、どうすればよいか分からない」
「夜職を始めたが、税務手続など何をすればいいのか全く分からない」
「今まで確定申告をしていなかった時期があるがどうすればいいか相談したい」
「AIの税務調査が不安なので今年から確定申告を始めたい」
など、当てはまるという方はぜひ税理士にご依頼ください。当事務所は東京銀座で税理士業を行っており、日ごろから夜職関係の依頼を受けていますので、安心してご相談いただければと思います。
以下、当事務所にご依頼頂く際の流れや料金などについて記載します。
ご依頼の流れ
(1)お問い合わせ
まず、下記お問い合わせフォームからご連絡をお願いします。ご連絡の際は、確定申告や税務顧問などご依頼の内容をご記載下さい。また、職業やおおまかな年間売上高など記載頂けるとその後のやりとりがスムーズです。「源泉徴収票・支払調書がない」「確定申告をしていない期間がある」など不安に感じている内容なども合わせてご記載頂ければと思います。
上記のお問い合わせフォームからご連絡をお願いします。
(2)初回面談
上記(1)のお問い合わせ後、メールなどで日時を調整した上で面談を行います。面談は当事務所に来所いただく形式が最も多いですが、依頼者の方が遠方の場合など、web会議方式での面談や電話面談なども行っています。
この初回面談にて、契約形式や金額についての詳細を決定します。
(3)正式なご依頼・契約締結
上記(2)の面談の内容を踏まえてご検討いただき、正式なご依頼・契約締結という流れとなります。確定申告や税務顧問など、税務関係のご依頼は長いお付き合いになることも多いので、どうぞよろしくお願いいたします。
当事務所に確定申告・税務顧問を依頼するメリット
ホステスやキャバ嬢、風俗で働いている方など夜職の方が当事務所に確定申告・税務顧問を依頼する場合、当事務所の特徴・メリットとして以下が挙げられます。
(1)夜職の税務に強い
税理士事務所というと、依頼者は基本的に小売業やサービス業・卸売業などが中心で、夜職の方からの依頼はほとんどありません。全く受けていないという事務所も多く存在します。
一方、当事務所は東京都銀座に事務所を構えており、ホステスやキャバ嬢、風俗で働いている方など夜職のキャストや経営者からの依頼を日頃から受けております。したがって、夜職に特有の会計処理や税務処理に精通しており、依頼者の方からの相談にもスムーズに対応することが可能です。
(2)税理士が直接対応
「税理士事務所」と聞くと在籍している職員全員が税理士であるようなイメージがわきますが、実際のところ税理士はごく僅かであり、税理士資格を持たないスタッフが多く在籍しているというケースがほとんどです。このような体制のため、一般的な税理士事務所は「担当制」であり、依頼者の方の相談対応や会計処理などは税理士資格を持たないスタッフが全て担当することとなります。
一方、当事務所は「相談対応、会計処理、確定申告」などの業務を全て税理士が一貫して行っております。したがって、税理士資格を持たないスタッフが依頼者の方の相談に乗ったり、担当者が交代したりするようなことも一切ありません。
(3)依頼者の方の手間は最小限・シンプルな料金形態
税理士事務所の料金設定でよくあるのが「積み上げ式」です。例えば、「基本料金●●万円」「記帳代行料金●●万円」「申請手続費用●●万円」「データ保守料金●●万円」といったように、オプションごとに料金が設定されており、このオプションを依頼者の方が選択していくことで最終的な料金が決定する仕組みです。しかし実際のところ、依頼者の方としてはどのオプションをつければよいのか分からないと思いますし、後から想定外のオプションを足さなければならなくなってしまい、想定より料金が高くなってしまうようなケースも多々あります。
一方、当事務所の料金形態は非常にシンプルで、「確定申告のみの場合」と「顧問契約の場合」の2つだけです。また、この中に会計処理費用も含まれていますので、依頼者の方はご自身で会計ソフトを購入したり帳簿付けをする必要は一切ありません。
大きくこの3点が、当事務所に確定申告や税務顧問を依頼する場合の特徴・メリットだと自負しております。
当事務所の確定申告・税務顧問の料金
(1)確定申告のみのご依頼の場合
税務相談などは不要で、確定申告のみ依頼したいという方の場合、料金は税抜15万円~ となります。
次に記載する顧問契約と比べて低価格ですので、気軽に税理士に依頼したいという方や、将来別の事業をやったり法人を作ったりする予定がない(税務相談をする予定がない)という方におすすめです。
(2)顧問契約のご依頼の場合
顧問契約とは、「税務相談・税務手続・会計記帳・決算・確定申告」がセットになった形式のことをいいます。定期的に売上メモやレシート・領収書などを当事務所に送付頂き、それを元に当事務所で随時会計処理・税務処理を行っていき、決算・確定申告までトータルで行うという形式です。また、メール・電話・対面などで随時税務相談をして頂くことが可能です。加えて、申請手続や届出手続なども契約に含まれているため、依頼者の方が行う必要はありません。
顧問契約の場合、料金は毎月税抜1万円~、決算申告料10万円~ となります。
上記(1)の確定申告のみの依頼の場合と比較して、より親身に相談に乗ってほしいというケースや、確定申告以外にも税務関係の申請手続や届出手続もトータルで任せたいというケースなどにおすすめです。
夜職の確定申告・税務顧問は当事務所にご相談ください

以上、夜職の確定申告で源泉徴収票・支払調書がない場合の対策などについて解説いたしました。
上記の通り、当方は税務の専門家たる税理士として、東京銀座にてクラブやラウンジ、風俗などで働く方からのご依頼を日頃から受け、業務を行っております。また、依頼者の方とのコミュニケーションを重視して業務を遂行しています。
一般的に、税理士への依頼となると長い付き合いとなることも多く、初めてのご相談やご依頼には不安も大きいと思いますが、どうぞ安心してご相談・ご依頼頂ければと思っています。
確定申告や税務顧問など、夜職の税務に関するご依頼はぜひ当事務所にお任せ下さい。
業務のご依頼やご相談は、下記お問い合わせフォームからお待ちしております。
お問合せをお待ちしています。
事務所代表プロフィール
(プロフィール詳細はこちらのホームページをご覧ください。)
氏名:木村 成(きむら じょう)
保有資格:
・税理士
・行政書士(行政手続、法律書類作成の国家資格者)
・中小企業診断士(経営コンサルタントの国家資格者)
・1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)
・気象予報士
業務内容:
東京都銀座にて、中小企業・小規模事業者の方の支援を業務として行っております。税理士としては法人や個人の申告代理、相続関連業務など、行政書士としては告訴状作成、会社設立に係る定款作成認証など、中小企業診断士としては経営コンサルティングを中心に活動しております。税理士・行政書士・中小企業診断士の3つの資格を活用して、税務面・法務面・経営面の3つの視点から依頼者の方の支援を行っております。
真剣、丁寧な対応をモットーに活動しております。皆様のご相談、ご依頼をお待ちしております。
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