[まとめ]
・PLC(プロダクトライフサイクル)とは、商品やサービスが市場に現れてから、時間と共にどういった市場規模の推移をたどり、消えていくかを表したものである
・PLC(プロダクトライフサイクル)の推移をたどらない商品やサービスもあるため、一般論として捉えておくことが重要である
以前当ブログでは、学校や塾、教育業界の企業における戦略策定のツール・理論として「PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)」を説明しました。
今回は、同じく戦略策定の考え方である「PLC(プロダクトライフサイクル)」について説明します。
戦略策定:プロダクトライフサイクルの活用
PLC(プロダクトライフサイクル)とは
PLC(プロダクトライフサイクル)とは、商品やサービスが市場に現れてから、時間と共にどういった市場規模の推移をたどり、消えていくかを表した理論です。
あくまで一般的な理論ですが、以下のような推移をたどるといわれています。
上の図が、PLCの理論図です。これは市場規模の時間推移のみを表していますが、利益や商品単価を重ねてグラフ化する場合もあります。
グラフに書いてある単語(期間とその特徴)について、順番に説明します。
・導入期:消費やサービスが市場に投入されてから間もない状態。市場規模は小さい。
・成長期:消費やサービスが認知され始めた状態。市場規模は大きくなっていく。
・成熟期:消費やサービスが十分に認知された状態。市場規模は上げどまりしている。
・衰退期:消費やサービスが市場に投入されてから十分に時間がたった状態。市場規模は次第に小さくなっていく。
市場に投入された商品やサービスは、一般的にこのような流れを一般的に踏んでいくというのが、プロダクトライフサイクルの考え方です。
プロダクトライフサイクルの代表戦略
この考え方に従ったとき、それぞれの期間における代表的戦略を挙げます。
学校や塾、教育業界企業においては提供するサービスとして置き換えて考えてみてください。
・導入期:商品認知度向上、サービスの検討(場合によっては撤退)
・成長期:市場浸透戦略(成長ベクトルの記事で説明を参照)、差別化戦略
・成熟期:市場シェア防衛にむけたリピート率向上戦略、シェア奪取の戦略
・衰退期:選択と集中(経営資源など)、撤退検討
このPLCの面白いところは、時間軸を含んだ概念という点です。しかしこのPLCにも弱点があり、
・近年の技術革新のスピードなどの変化により、このような推移をたどらない製品やサービスが増えてきた
・衰退期を迎えたからといって、そこからまた成長期を迎えるような商品もある(例えば老舗商品で、SNS等により注目され再度ブームとなるようなものなど)
などが挙げられます。
学校法人においては提供するサービスは成熟期や衰退期に入っているものがほとんどです。しかしながら、成熟期や衰退期の戦略を策定する上でも有効ですし、新しい取り組みを始める際は導入期として考えればよいので、十分活用の余地はあります。
これらを踏まえながら、あくまで一般論としてのツールであることを考えつつ、学校や塾においても戦略策定ツールとして活用して頂ければと思います。
[まとめ]
・PLC(プロダクトライフサイクル)とは、商品やサービスが市場に現れてから、時間と共にどういった市場規模の推移をたどり、消えていくかを表した理論である
・PLC(プロダクトライフサイクル)の推移をたどらない商品やサービスもあるため、一般論として捉えておくことが重要である
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